出産前後の睡眠とこころ

出産前後の睡眠とこころ

男性も産後うつになる

出産の後は、ホルモン分泌の変化や育児の不安、疲労の蓄積などにより、心が不調になりやすいものです。気持ちの落ち込みや意欲の低下などの抑うつ状態が続き、「産後うつ」になる母親は約10~15%に上ります。産後うつになるのは、母親だけではありません。父親には妊娠・出産を担う母親のような身体的な負担はありませんが、母親の産後うつと同程度の割合で心の不調を経験していることがわかってきました。子どもの誕生は父親にとっても大きなライフイベントであり、心理社会的な適応を必要としているのです。妊娠中に開催される両親学級は、母親を支援するためだけでなく、父親になる男性を支援する目的でも開催されています。

睡眠とメンタルヘルス

生まれたばかりの子どもには、深夜も2~3時間おきの授乳が必要です。世界的に母乳栄養が推進されているため、特に母親はまとまった睡眠がとりにくくなります。では、父親の睡眠には変化をもたらしているのでしょうか。アクチグラフという時計型のデバイスを用いて妊娠中から産後6カ月までの父親の睡眠を記録し、うつとの関連の調査が行われています。妻の妊娠中は父親の睡眠に影響は見られていませんが、産後については父親も妻や子どもを気にかけることから、睡眠の状況の悪化や、メンタルヘルスへの影響が予想されます。

エビデンスに基づいたヘルスケアへ

母親の産後うつは産後1カ月頃に多く、父親の産後うつは3カ月頃に多いことが、これまでの研究でわかっています。睡眠とメンタルヘルスの縦断的な調査では、いつ頃に睡眠が悪化し、回復していくかという軌跡を知ることができます。
1つ1つの調査でわかることはほんのわずかで、すぐに社会を変えるような提言につながるわけではありません。しかし、同じテーマの研究が世界レベルで蓄積されたときに、システマティックレビューという手法を用いて統合的な知見を導き出し、エビデンスに基づいたヘルスケアへとつなげていくことができます。

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医療創生大学 柏キャンパス 国際看護学部  教授 岩田 裕子 先生

医療創生大学 柏キャンパス 国際看護学部 教授 岩田 裕子 先生

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臨床看護学

メッセージ

日本で暮らす人の100人に3人が外国人となっている今、医療の現場でも国際的な視点や、多文化共生の意識が求められています。あなたもぜひ、異なる文化を認め合い、尊重し合うことのできる、文化的感受性の高い人をめざしてください。本学には全国でも数少ない国際看護学部があり、一般教養の英語に加えて実践的な医療英語も学ぶことができます。しっかりとしたスキルを身につけた上で将来は海外で働きたいという人にもぴったりです。

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医療創生大学 国際看護学部は、つくばエクスプレス「柏たなか」駅前に広がる保健・医療・福祉施設が集まる場所にあり、理論と実践が同時に学べる好立地です。駅から徒歩5分という近さも魅力的です。本学部は、グローバルな人材育成に向けた学習内容が盛り込まれています。象徴的な科目「国際看護学実習II」では、希望する全ての学生に対して、渡航費無料で大学側が支援しています。医療事情の異なる文化圏(米国、オーストラリア、カナダ、スウェーデン、タイなど)の看護に接することのできる取り組みを大学独自に進めています。