テディベアが取り持つ子どもたちの国際交流

言語だけじゃない国際理解の必要性
国際理解教育とは、言語を含めた歴史文化や風習、生活など多角的にその国への理解を深めるための情報教育です。学校教育のほか、海外との交流を経験することが大きな学びとなります。国際交流といえば、以前は留学などでその国を訪問するのが通例でしたが、今はインターネットを使った情報教育が取り入れられ、より多くの方法で交流できるようになりました。
テディベアが取り持つ国際交流
最近は小学校からの英語教育が盛んですが、実際に英語を使う機会が少ないことが課題となっています。それを解消するために「テディベア・プロジェクト」という試みが行われています。
海外の小学校と連携して、子どもたちが互いにテディベアのぬいぐるみを留学生に見立てて交換します。そしてオンラインで交流し、子どもたち自身が英語で、学校の様子や自国・地域の様子を紹介し合います。会話の中で相手との心のつながりや文化的理解を深め、環境問題や人権問題、経済など社会的・国際的な視野を広げているのが特徴です。「自分たちの英語が通じる」という実感が自信となり、積極的なコミュニケーションを生み、相手への興味からその国を知りたいという意欲へとつながっています。
海外とのリアルタイムなつながり
こうした国際理解教育での英語教育の広がりの背景には、インターネットの普及や、iPad・Zoomなどのデバイス・オンラインサービスといった情報通信技術の発達が大きく影響しています。リアルタイムで海外とつながり、視覚的な情報交換が可能となったことで、より効果的なコミュニケーションが可能になりました。
一方、それを指導する教師も国際的な視野を広げています。海外の学校とのやりとりや交渉、調整など、英語でのコミュニケーションはもちろん、社会的背景や政治情勢、教育環境の違いなど、その国のことを学び、肌で感じて国際理解を深めています。
このような形でグローバルな人材を育成することは、国際理解教育の大きな目標の一つです。
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金沢星稜大学人間科学部 こども学科 教授清水 和久 先生
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