講義No.15459 外国語学

英会話は車の運転と同じ? 「話す力」を育てる新しい練習法

英会話は車の運転と同じ? 「話す力」を育てる新しい練習法

エンジンを知らなくても運転できる

車を運転するとき、エンジンの仕組みや細かな部品の名前を全部覚える必要があるでしょうか。ほとんどの人はそんな知識がなくても、運転できるようになります。英語のスピーキングも実は同じです。文法や単語の暗記ばかりに時間を使うのではなく、まずは実際に「運転=会話」して、慣れることが大切なのです。日本では「英語は苦手」「自分には無理」と感じたまま高校を卒業する人が多いですが、効果的な学び方に出会えば、自信を持って英語を使えるようになっていきます。英語を教科として学ぶのではなく、コミュニケーションの道具として使うのです。

短時間のペア練習で自信をつける

「タイムド・ペア・プラクティス(Timed-Pair-Practice)」という練習法があります。学生は自分の興味のあるテーマ(映画、旅行、音楽、買い物など)を選び、それに関する英語の質問を作成します。その質問を使ってペアで数分間ずつ会話を行い、パートナーを交代しながら繰り返します。好きなことについて話すため、「なんとか伝えたい」という気持ちが自然と生まれ、英語で話す力と自信が徐々についていきます。英語は暗記ではなく「伝える道具」であると実感し、クラスメートとの意見交換も活発になります。

世界とつながる実践的な力へ

この練習法で身についた英語を話す力は、英語で異文化や国際問題を学ぶ授業や夏の英語キャンプなど、実践の場でも生かされています。学生たちは「英語を学ぶ」から「英語で考え、伝える」へと大きく成長していきます。英語は習ってテストをして終わりではなく、世界の人とつながるための大切な道具です。相手の話をよく聞き、その場で自分の意見を伝える力は、単なる語学力を超えた実践的なコミュニケーション力となります。小さな成功体験を重ねることで、自分の声で自分の考えを伝えられるようになり、将来、国際的な場で多様な人々と対話して、共に未来をつくる力へとつながっていきます。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

※夢ナビ講義の内容に関するお問い合わせには対応しておりません。

先生情報 / 大学情報

関東学院大学 国際文化学部 国際文化学科 英語文化コース ※2026年4月開設予定(設置届出中) 准教授 パイプ ジェイソン 先生

関東学院大学 国際文化学部 国際文化学科 英語文化コース ※2026年4月開設予定(設置届出中) 准教授 パイプ ジェイソン 先生

興味が湧いてきたら、この学問がオススメ!

英語教育学

メッセージ

英語を話すのが苦手だと感じているなら、それはあなたのせいではなく、これまでの勉強方法があなたに合っていなかっただけかもしれません。大切なのは、「やればできる」と信じて、一歩踏み出すことです。例えば好きなことについて英語で話してみる、友だちと会話の練習をしてみる、それだけでも十分です。英語はテストのためだけのものではありません。世界の人とつながるための大切な道具です。焦らずに、自分のペースで楽しみながら続けていけば、きっと道は開けます。

関東学院大学に関心を持ったあなたは

1884年(明治17年)、関東学院は横浜山手に神学校として創立されました。長い歴史と伝統をもつ関東学院はキリスト教の優れた思想、芸術、奉仕の精神を礎に、校訓「人になれ 奉仕せよ」のもと広く世の中に貢献できる学問・知識を身につけた有能な人材の育成を目指してきました。現在では、文理にわたる学部を擁する総合大学へと発展。伝統に裏打ちされたキャンパスライフサポート、学修サポート、キャリアサポートの3つのサポート体制で学生一人一人に合わせた支援をこれからも行っていきます。