英会話は車の運転と同じ? 「話す力」を育てる新しい練習法

エンジンを知らなくても運転できる
車を運転するとき、エンジンの仕組みや細かな部品の名前を全部覚える必要があるでしょうか。ほとんどの人はそんな知識がなくても、運転できるようになります。英語のスピーキングも実は同じです。文法や単語の暗記ばかりに時間を使うのではなく、まずは実際に「運転=会話」して、慣れることが大切なのです。日本では「英語は苦手」「自分には無理」と感じたまま高校を卒業する人が多いですが、効果的な学び方に出会えば、自信を持って英語を使えるようになっていきます。英語を教科として学ぶのではなく、コミュニケーションの道具として使うのです。
短時間のペア練習で自信をつける
「タイムド・ペア・プラクティス(Timed-Pair-Practice)」という練習法があります。学生は自分の興味のあるテーマ(映画、旅行、音楽、買い物など)を選び、それに関する英語の質問を作成します。その質問を使ってペアで数分間ずつ会話を行い、パートナーを交代しながら繰り返します。好きなことについて話すため、「なんとか伝えたい」という気持ちが自然と生まれ、英語で話す力と自信が徐々についていきます。英語は暗記ではなく「伝える道具」であると実感し、クラスメートとの意見交換も活発になります。
世界とつながる実践的な力へ
この練習法で身についた英語を話す力は、英語で異文化や国際問題を学ぶ授業や夏の英語キャンプなど、実践の場でも生かされています。学生たちは「英語を学ぶ」から「英語で考え、伝える」へと大きく成長していきます。英語は習ってテストをして終わりではなく、世界の人とつながるための大切な道具です。相手の話をよく聞き、その場で自分の意見を伝える力は、単なる語学力を超えた実践的なコミュニケーション力となります。小さな成功体験を重ねることで、自分の声で自分の考えを伝えられるようになり、将来、国際的な場で多様な人々と対話して、共に未来をつくる力へとつながっていきます。
※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。
※夢ナビ講義の内容に関するお問い合わせには対応しておりません。
先生情報 / 大学情報
