
工学を支える新技術を創成
鹿児島大学工学部は、2020年4月に新しい時代の変化に対応できる人材を育成するため、先進工学科(6プログラム)と建築学科(1プログラム)の2学科体制とし、工学基礎教育および数理・データサイエンス教育の強化に取り組みました。その成果として、2022年8月に文部科学省による「数理・データサイエンス・AI教育プログラム(応用基礎レベル)」の認定を受けています。また、工学部では、大学院理工学研究科博士前期課程との連携を考慮した学士・修士一貫教育を採用し、研究インターンシップや海外留学を通して、産業界や国際社会で求められる高度な学修と研究に取り組む機会を提供しています。
さらに、数学および情報科学の知識と研究経験を活かし、地域や国際社会の発展に積極的に貢献する技術者、研究者、教育者などの高度専門職業人の養成を目的として、令和7年度に大学院理工学研究科に「情報科学専攻」を設置しました。本専攻は、学部で情報系を専攻していない学生も積極的に受け入れており、学部で得た専門性を大学院で学ぶ情報科学を使ってさらに発展させることができます。さらに、農水、医歯薬、経済、文化、教育などの異分野との連携を牽引するための応用力と実践力の養成にも力を入れています。
分野間の融合教育を実現した2学科7プログラム編成
工学部では、幅広い工学分野において情報科学の知識やエンジニアリング・デザイン力を結びつける能力を育むため、従来の分野別学科制ではなく、分野を統合した先進工学科(6プログラム:機械工学、電気電子工学、海洋土木工学、化学工学、化学生命工学、情報・生体工学)と建築学科(1プログラム:建築学)を設けています。
先進工学科では、入学後にプログラムを選択できる「括り枠」を一般選抜(前期日程)で用意。入学後半年間にわたって6つのプログラムの内容を網羅する科目(講義「工学概論」や体験型「工学分野実験・演習」など)や、各プログラムごとの就職先に関するガイダンスを受けた上で、本人の希望と学業成績により各プログラムに配属されるシステムを導入し、一人ひとりがめざす将来像に合った教育を受けることができます。さらに工学部では、すべての学生が受講可能な「分野融合科目」を設けています。例えば「計算機ハードウエア技術」では半導体からAI・機械学習までのすべての仕組みを、「環境保全と防災」では建築や都市環境における環境保全や防災について理解を深めることができます。
門戸が広がる選抜試験の「生物選択」
鹿児島大学工学部先進工学科では探究の成果を活かせる総合型入試を導入。また全学科(全プログラム)の一般選抜(前期日程)では、入試教科【理科】の選択科目として「生物」で受験することが可能です。入学後に物理などの「補習授業」も実施しているので、ぜひ挑戦してください。