iPodを作っている工場はどこにあるか

assembled in China
世界的な大ヒット商品となった米アップル社の「iPod」。製品の裏を見てみると「Designed by Apple in California. Assembled in China」と刻印されています。つまり、iPodを生み出したのは紛れもないアップル社ですが、実際に製造しているのは台湾企業の中国工場です。
世界中から「いいとこ取り」
実は、iPodの機械そのものは汎用化された半導体を使って作られているため、製造をマニュアル化して管理すれば、海外の専業業者でも組み立てが可能です。そこでアップル社は、自らは得意とする製品企画やデザイン、マーケティング活動に集中し、製造そのものは100%海外の企業に委託する方法を取りました。CPU、メモリなどのハードウェア部品は外部から調達。部品の実装と製品の製造は台湾企業の中国工場と、製造のすべてを海外の最適地へアウトソーシングすることで、人件費などのコストを削減し、低価格な製品を実現したのです。世界中から「いいとこ取り」をしているわけですから、iPodは「安かろう悪かろう」ではなく、「安いのに高品質」となっているのです。
拡大するアウトソーシング
現在、iPodをはじめオーディオ製品、テレビやゲーム機、パソコンの多くが中国や台湾で製造され、日米欧のブランドをつけて世界で販売されています。委託生産者の社名が表に出ることはほとんどありません。ヒット商品の陰に隠れた、いわば知られざる立役者という企業が増えているのです。こうした手法をEMS(電子機器製造請負サービス)といい、委託によって全世界の生産拠点を活用でき、多額の設備投資とも無縁ということから市場は大きくなり、台湾では巨大EMS企業も登場するようになりました。一つのプロジェクトを内部‧外部と連携を取りながら進める。iPodのように、こうした新しい仕組みでブームを起こす製品が、これからも登場するかもしれません。
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