社会と暮らしを支える、さまざまな「情報システム」

社会と暮らしを支える、さまざまな「情報システム」

気づかずに使っている「情報システム」

あなたは1日のうちに、「情報システム」を何回くらい使っていますか? 無料通話アプリやSNS、バスや電車に乗る時のチャージ式ICカード、おサイフケータイなど、これらも情報システムで、生活のいろいろな場面で活用しているのです。以前は住んでいる自治体(市役所など)に行かなければ交付してもらえなかった住民票なども、今では最寄りの郵便局やコンビニで受け取れる地域があります。また、災害などに備えて防災システムの構築に取り組んでいる自治体もあります。ICT(情報通信技術)を使った情報システムは、いまや社会を支える「インフラ」のひとつです。

サービスは、「不特定多数」から「あなた」へ

「カスタマイズ」が可能になったことも、近年の情報システムの特徴です。例えば、電子書籍や音楽の配信、ショッピングサイトなどには、1度利用すると、その個人の好みを予測し同じアーティストの作品や類似商品を画面上に表示するものがあります。膨大な量のデータを解析する技術が進歩していることで、不特定多数の人を対象にした従来のサービスから、個人をターゲットにした「One to One」マーケティングの形態に変わりつつあるのです。

重要なのは、「何が求められているか」

現在、さまざまな情報システムが存在しています。今後、さらに新たな情報システムが誕生し、私たちの暮らしも便利になることが予想されますが、重要なのは「利用者はどんなサービスを求めているか」を分析することです。また、それらを安心・安全に使える仕組みづくりをすることも重要です。
どんなに高度なシステムであっても、利用者が「便利になった、今後も使いたい」と感じなければ、作る意味がありません。また、例えば行政のシステムであれば、かかった費用に対して住民がどれくらい便利になり、仕事がどれくらい効率良く改善されたかを考える「費用対効果」が大切なポイントになります。そうした点について検証することが、情報システム研究の重要課題のひとつと言えるでしょう。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

※夢ナビ講義の内容に関するお問い合わせには対応しておりません。

先生情報 / 大学情報

広島修道大学 経済科学部 経済情報学科 教授 脇谷 直子 先生

広島修道大学 経済科学部 経済情報学科 教授 脇谷 直子 先生

興味が湧いてきたら、この学問がオススメ!

経済情報学、ソフトウェア工学

先生が目指すSDGs

メッセージ

どの研究分野についても言えることですが、その分野のことしか知らない人よりも、広い範囲のことを知っている人の方が、研究の幅広い応用ができます。高校3年間は、基礎的な事柄を広く学べる最後のチャンスですから、いろいろなことに興味と好奇心を持って、しっかり学ぶようにしてください。
もちろん勉強ばかりでなく、たくさんの友人と遊ぶことも大切です。大学では、共通の関心を持つ人たちが同じ学部・学科に集まる傾向がありますから、高校時代は、自分とは異なる視点を持つ友人の意見が聞けるチャンスでもあるのです。

広島修道大学に関心を持ったあなたは

「個」を育み、伸ばす。それは、約290年前、本学の前身・浅野藩の藩校「講学所」の時代から受け継がれる教育理念です。
広島修道大学では平成22年度「大学生の就業力育成支援事業」に選定されるなど、学部での学びはもちろんのこと、学生一人ひとりの自己実現をバックアップするさまざまな取り組みを行っています。
合い言葉は「すべてを学びのもとに」。教職員が一体となってあなたの可能性を応援します。