自らの創造性に自信を持って世界に向けた経営戦略を!
創造性に自信がない日本人
アドビシステムズ社が2016年に「クリエイティビティに関する世界的な意識調査」を実施しました。結果を見ると、日本では自らがクリエイティブであるとする回答者は全体の13%しかおらず、調査が行われた5カ国中、最も低い割合でした。一方、全回答者に「世界で最もクリエイティブな国」はどこかと尋ねると、34%の人が「日本」と回答し、「世界で最もクリエイティブな都市」についても26%の人が「東京」と答え、いずれも最多の回答を集めています。つまり、世界の人たちから日本はクリエイティブな国と認識されているにもかかわらず、日本人は自らの創造性に自信のない様子が浮き彫りになったのです。
クリエイティブは天才だけの才能ではない
日本では「クリエイティブ」というと、アインシュタインやスティーブ・ジョブズなど、ごく一部の天才と言われる人たちの才能だと思われがちです。しかし欧米の人たちにとっての「クリエイティブ」とはもう少し軽いイメージです。日本人は自らの創造性にもっと自信を持ち、ビジネスにつなげていくべきなのです。
確かに、日本の企業はこれまで、何もない状態から新しいものを生み出すということについては苦手な傾向が見られました。しかし、これからの社会ではそうした創造性を発揮していくことが経営戦略上、とても重要です。
多様性をマネジメントして創造性を高めよう
企業が創造性を高めていくためには、さまざまな分野で専門性を持った人がチームを組み、新しい可能性を生み出すことが有効だと言われています。
例えば、製品企画のプロジェクトにおいて、ビジネス、デザイン、エンジニアリングといった分野の人たちがチームを組んでアイデアを出し合い、今までにない製品を発想するといったことです。今までにない発想を実現するには、それぞれの分野の視点、考え方を互いに共感しあうことが大切になります。多様性のマネジメントと創造性は密接な関係があるのです。
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先生情報 / 大学情報
東京都立大学 経済経営学部 経済経営学科 教授 竹田 陽子 先生
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