法律家として、ブランディングやコンサルティングに関わる
ブランディングに関わる法律家とは
法律を学び、法律家として活躍するには、どのシーンで法律をどう意識して、クライアントに利益をもたらすかといった実践力が必要です。例えば企業や自治体、団体の評価向上のためのブランディングでは、知的財産や商標、特許、著作権といった法律が関係します。ブランディングとは、マーケティングも含めて戦略を立てることです。当然、企業や団体に利益をもたらす、コンサルティング的な要素も含まれます。そこに、法律家としていかに関わるかを検証します。
企業イメージや戦略を法の視点から検証
ブランディングには、企業イメージなど全体のブランディングと、商品や事業などの個別のブランディングがあり、それぞれを考える必要があります。例えば企業のマークやエンブレムであれば、知的財産や商標権の観点から検証し、アドバイスします。また、企業にとっては、商品を売るための戦略が重要です。マーケティングの視点で考えると、一番理解してくれる人たちをターゲット層にすれば、高い価格で売れるでしょう。ご当地キャラがブレイクした法則を検証すると、ヒットする法則が見えてきます。こうした知識を総合的に活用し、どう売り込むかを考えるのです。
これらの企業活動においてコンサルティングしつつ、商標登録や著作権といった法律をチェックします。そこには、教科書的な白か黒かという基準はありません。これだけ商品が多様化している時代です。グレーゾーンも把握し、企業が不利益にならない判断をします。
海外の法律を把握することも不可欠に
現代はインターネットで取引する時代であり、取引は国境を越えるため、海外の法制度も考慮する必要があります。特許についてはそれぞれの国での申請が必要ですし、意匠や知的財産といった分野は、国によって法律がまったく異なります。こうした多彩なフィールドで、法律の分野で何ができるのか。実践的な法律家として生き抜くためには、物事を多角的に見極める力が必要になります。
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先生情報 / 大学情報
金沢大学 人間社会学域 法学類 教授 大友 信秀 先生
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