事例研究から探る、プラットフォームビジネス成功の秘訣とは?
プラットフォームビジネスとは
プラットフォームビジネスとは、サービスや商品の提供者と消費者、または複数のユーザーを結びつけ、ビジネスや交流を加速させる基盤(プラットフォーム)を提供するビジネスのことです。代表例として、Amazonや楽天などのマーケットプレイス、LINEやInstagramなどのSNSが挙げられます。プラットフォームビジネスでは、利用者が増えれば増えるほど、より多くのコンテンツが見られる、より多くのユーザーとつながれるなどプラットフォーム全体の価値が向上し、さらに多くのユーザーを引き寄せる好循環が生まれます。この現象をネットワーク効果と呼び、最初に成功したプラットフォームが市場を独占しやすい傾向にあります。
巨大プラットフォームと勝負する?
では、巨大プラットフォームに立ち向かう術はないのでしょうか。実は、プラットフォームの成熟期や低迷期を研究することで、ビジネスチャンスを見抜くこともできます。時代と共にかつての強みが弱みに変わり、独自性が失われることもあるからです。例えば、Instagramでは「映え」や「盛り」が楽しまれてきましたが、現実離れした写真に飽きや疲れを感じる人も増えました。そんな中、「ありのままの現実の共有」という正反対のコンセプトでSNSアプリ「BeReal.」が登場し、支持を集めています。このように、チャンスを捉えて新興企業が台頭することもあるのです。
成長戦略をどう描く?
また、さまざまなプラットフォームの創業期から成長期、成熟期、そして時には低迷期に至るまでのプロセスを観察・分析することで、どのような成長戦略を描けばビジネスを安定して進められるか、その手掛かりが得られます。例えば、LINEは大量のユーザーを獲得した後に、音楽や漫画のようなコンテンツの提供を行ったり、電子決済サービスを追加したりして、ビジネスを展開してきました。こういったプラットフォームの成長戦略の事例を知ることは、新サービス企画や起業を目指す人にとって大いに役立つはずです。
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専修大学 経営学部 ビジネスデザイン学科 教授 足代 訓史 先生
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