Power of L2 narrative identity

Power of L2 narrative identity

ナラティブアイデンティティとは

今まではおそらく考えたことはないかもしれませんが、英語のユーザーとして自分をどのように捉えていますか? このような考え方を「L2 narrative identity(英語の学習者およびユーザーとしてのあなた自身について作成するストーリー)」と呼んでいます。
これは、これまでのあなたの人生だけでなくあなたの今後の人生、未来のあなた、あなた自身の希望や夢も含まれます。この物語においては、あなたが主人公であり、物語を通して自分自身が成長するのを見る観客でもあります。それでありながらあなたは作者であり、物語を作成する人でもあるのです。
あなたの物語のL2アイデンティティはあなたの全体的な物語のアイデンティティの一部であり、全体から切り離されたアイデンティティではありません。言い換えれば、「英語ユーザーとしてのあなた」が「あなた自身のアイデンティティ」に一体化されています。

過去の自分を捉え直す

Narrative identityの考え方を用いると、なんとなく英語が苦手な人も、過去の出来事を振り返り、見つめ直すことで、英語学習への意欲を改善出来るでしょう。過去の英語学習における経験を新しく捉え直して行くことで、苦手意識が薄れる可能性があります。そうすれば負の感情に左右されることなく、モチベーションを設定し直して英語学習に取り組めるようになるでしょう。

Agencyで自分のストーリーを創る

とはいうものの、ネガティブな感情を改めていくことは簡単ではありません。しかし、私たちにはAgencyがあります。ここでいうAgencyとは外的な要因によって心の中で育まれた苦手意識を主体的に自身でコントロールしていく力のことです。Agencyを使ってストーリーを創ることで、その時の感情を捉え直してコントロールしていくことはできるのです。

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先生情報 / 大学情報

専修大学 文学部 英語英米文学科 教授 ギリズ ヘイミッシュ 先生

専修大学 文学部 英語英米文学科 教授 ギリズ ヘイミッシュ 先生

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応用言語学

メッセージ

人は無意識のうちに他人と自分を比べてしまいがちですが、「Everyone has a different background and different goals」人は皆、生い立ちも目的も違いますし、それぞれの人生のストーリーを持っているので、自分の今を知り、そして将来に集中すると他人と比較する必要が無くなります。自分の立ち位置を確認して目的が決まったら、そこに向かうマイルストーンとなる目標を決めていくのです。もし目的がわからなければ、過去の自分を振り返ってみましょう。ヒントが見つかるかも。

先生への質問

  • 先生の学問へのきっかけは?
  • 先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

専修大学に関心を持ったあなたは

専修大学は、1880年(明治13年)に経済科と法律科からなる専修学校として創立されました。「経済科」は日本初の、また「法律科」は私学で初の高等教育機関でした。2024年に創立145年を迎える、日本でも屈指の伝統を持つ大学です。社会科学、人文科学、総合科学、の3系統、8学部20学科からなる社会人文系総合大学として、「自ら問題を見つけ主体的に解決する知力」と「人間力」、「倫理観」を持った人材を育成しています。まずはオープンキャンパスの大学紹介や模擬授業に参加して、大学の雰囲気を体感してみてください。