なぜ企業はパソコンやコピー機を「リース」しているのか

会社の成績表である財務諸表
会社が事業を行った結果、利益や資産はどうなったのか、といった情報が記載されているのが「財務諸表」です。売上や利益を表す損益計算書や財産状況を表す貸借対照表、現金の出入りを記録したキャッシュ・フロー計算書が主なもので、会社の成績表のようなものです。
財務諸表は一定のルールに従って開示する義務があり、株を購入する人はこれらの情報を参考にしています。考察のポイントとして、利益が上がっていることは大事ですが、どれぐらいが本業によるものなのか、あるいは投資に対して効率的に稼げたのかなど、前年度や同業他社とも比較して考える必要があります。
リースのメリットとは
資産も多ければいいというものでもなく、少ない資産で利益を上げていれば、利益率が高いという指標になります。資産には土地や建物、現金だけでなく、備品なども含みます。ただし、備品に関してはリースを利用していることも多いです。リース元に管理してもらえるといったメリットがあるからです。リースには、消費する物や購入した場合とリース料が変わらない「ファイナンス・リース」と、それ以外の「オペレーティング・リース」の2種類があります。前者は資産や負債として財務諸表に記載する必要がありますが、後者はその必要がありません。自動車や航空機などはオペレーティング・リースが多く、購入コストを抑えられるというメリットがあります。
すべてのリースが資産や負債に
日本の会計基準は国際会計基準との整合性を取る形でたびたび改訂されており、2027年4月の事業年度からはリースに関する基準が新しくなります。借手がリース物件を使う「使用権」という考え方が導入されることで、基本的にすべてのリースに対して資産と負債を計上することになるのです。2年半ほどの準備期間が設けられていますが、会社としては会計処理の方法やリース契約そのものを見直す必要があります。投資家にとって国際比較がしやすくなる一方、会社の財務諸表には少なからず影響が出るものと思われます。
※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。
※夢ナビ講義の内容に関するお問い合わせには対応しておりません。
先生情報 / 大学情報
