手のケアがもたらす力 ハンドトリートメントの科学

ハンドトリートメントの効果
エステティックには、手を使ってケアをする「ハンドトリートメント」という技術があります。肌を整えたり、体のラインを引き締めたりする美容の効果が知られていますが、さらに体の健康や心の健康にも影響を与える可能性が注目されています。その効果を確かめるため、心拍や血流、筋電、脳波といった生体信号を測定したり、ホルモンの変化を調べたりする研究が行われています。例えば、強いマッサージと、血流をよくするようなやさしいハンドトリートメントを比較した場合、筋肉の硬さを測定すると、ハンドトリートメントの方が筋肉を柔らかくする効果が高いことが確認されています。感覚的な「気持ちよさ」だけでなく、体の変化を科学的に検証する研究が進められているのです。
手の力がもたらす心の変化
ハンドトリートメントは、心の健康にも大きな影響を与えます。「手当」という言葉があるように、人の手で触れる行為には古くから心を落ち着かせる力があると考えられてきました。リラックスしたときに脳波に表れるアルファ波の変化や心理検査によって、心の変化も科学的に検証できます。例えば、POMSという質問調査で施術の前後での気分の変化を検証した結果、ハンドトリートメントを受けた後には、特に「緊張や不安」といったネガティブな感情の数値がはっきりと低下することが確認されています。施術を受けた人は、心地よさや安心を感じて気分が前向きになる傾向があるのです。
健康寿命を支えるケア
「人生100年」といわれる現在、単に長生きするだけでなく、健康な状態で生活できる「健康寿命」を延ばすことが重要な課題です。ハンドトリートメントは、薬や医療に頼る前の段階で体と心の状態を整える「未病ケア」として役立つ可能性があります。体調が優れないときや気分が落ち込んだとき、気軽にエステを利用するという選択も将来は広がるかもしれません。心身の健康に役立つことを科学的に示して、エステティックトリートメントの新しい価値を社会に伝えていくことが期待されています。
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