まるでパズル! 空コンテナを効率よく回送するには?

空コンテナ回送の最適化
近年、世界的に貿易不均衡が拡大しています。その結果、例えば北米や欧州では空コンテナが余る一方で中国では足りないというように、コンテナの偏在が深刻な問題となっています。コンテナは空でも「実入り」でも同じように輸送されるため、効率的な運用が必要なことから、空コンテナの回送についての数学的なモデルが研究されています。
これまでは、実入りのコンテナ輸送の観点から船がどのようなルートで寄港するのが効率的かという研究が行われてきました。しかし、限られた運搬スペースを有効に使うためには、空コンテナをできるだけ無駄のないよう回送することも考慮に入れる必要があります。そこで、航路計画と空コンテナの回送を一つの問題として組み合わせ、最適化する方法が提案されています。
折りたたみコンテナの効果
効率的な空コンテナ回収を目的に、4分の1の大きさに折りたためるコンテナが開発され、現在、試験運用が行われています。従来のコンテナでは空でも実入りと同じように積み下ろしする必要がありますが、空コンテナを折りたためれば一度に4個分積み下ろしができます。荷役費用が4分の1になるだけでなく、荷役にかかる時間も短縮が可能です。コンテナ船は一定のスケジュールに従って運航しており、港の停泊時間が短縮できればその分航行時間に余裕が生まれます。船はスピードが遅いほど燃料が少なくて済むので、燃料代が節約できて環境への負荷も抑えられるのです。このように、折りたたみコンテナには船の燃費削減効果も期待できることがシミュレーションで示されています。
ビッグデータも活用
これまでの研究では、比較的少ない数のデータから数理モデルを構築し、詳しい条件は乱数で設定していろいろなパターンをシミュレーションしていました。しかし今はデータがどんどん蓄積されています。こうしたビッグデータをうまく活用して機械学習でパターンを認識し、空コンテナの運用に役立てていくことも進められています。
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東海大学 海洋学部 海洋理工学科 航海学専攻 教授 新谷 浩一 先生
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