楽しく算数・数学を学ぶには? 教員の養成・教材・評価法を考える

算数・数学に対する苦手意識
算数・数学がほかの教科と大きく異なる点は、新しい内容を学習する際、それ以前に学んだ知識や技能が不可欠となるため、それらを理解できていないと次へ進みづらくなることです。また、算数・数学で扱う抽象的な概念は具体的イメージが持ちづらいため、難しいと感じる子どもたちが多くいます。そのような中、学校の教師たちは、算数・数学に苦手意識を持つ児童・生徒にいかに意欲を持って楽しく学んでもらうか、工夫を重ねています。実は、教員をめざす学生の中にも算数・数学が苦手だった経験を持つ人が少なくなく、教員養成の段階で算数・数学の面白さを再認識することが重要です。
自ら探究する
自ら探究し、知識を獲得するプロセスは、非常に重視されています。自ら学べる探究教材「負の余りを利用した倍数の見分け方」を紹介します。「余り」という概念を拡大解釈することで、「8の13乗を9で割った余り」を一瞬で知る方法などを探究していく読み物です。「負の余り」を使うと、8を9で割ったときの余りは-1であり、「余りの積は余り」となることを利用すると「8の13乗を9で割った余り」は-1、すなわち8余ることがわかります。教師をめざす学生がこうした教材を体験することで、数学のよさや「考えるプロセス」の大切さに気づき、子どもたちが楽しく学べる授業をつくっていこうとする姿勢が生まれてきます。
自分を評価できる力
また、児童・生徒に対する評価方法の考え方も大切です。算数・数学を学ぶ意味は、テストで高得点を取ることではありません。誰かに「評価してもらう」のではなく、自分は何ができて何ができないのか、自分で自分を知ることが必要です。例えば、単元の最初に、「何ができるようになるためにこの勉強をするのか」というゴールを児童・生徒と共有します。そして単元が終わった後に、ゴールにした課題をどの程度理解できているかを自分で評価させるのです。
このように、学校の授業は、「自ら探究する姿勢」を育む場であることが大切なのです。
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武庫川大学 ※2027年4月、共学化。名称変更。 教育学部 教育学科 教授 神原 一之 先生
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