飛行機を安全に飛ばすために、パイロットが実践することとは?

飛行機を安全に飛ばすために、パイロットが実践することとは?

パイロットに求められる力

航空会社のパイロットは一人で飛行機を飛ばしているわけではありません。飛行機の整備、乗客の搭乗案内、飛行中の乗客へのサービス、気象や空港情報の提供、航空管制など、多くの職種の人たちと連携して運航しています。そのため、安全運航を実現するためには互いの情報共有、意志疎通が欠かせません。航空会社のパイロットは、飛行機の操縦技術はもちろんのこと、コミュニケーション能力と呼ばれる自分の意志や考えを正しく相手に理解してもらえるように伝える力、相手の話していることを正しく理解する力が重要となります。

安全性を高めるために

過去に起きた飛行機事故の分析結果からも、安全な運航のためにはコミュニケーション能力や予測困難な事態に対処する能力が重要だとわかっています。この力を身につけるためにパイロットの訓練に導入されたのが、人・情報・機材といったすべての資源を活用して安全を確保する「クルー・リソース・マネジメント(CRM)」です。その一環として関係者と円滑にコミュニケーションを取る力も磨きます。
ほかにも、安全を脅かす要素を事前に分析して対応方法をあらかじめ考えておく、また、例え不安全なことが起こってもそれ以上に事態を悪化させないように対応する「スレット・アンド・エラー・マネジメント(TEM)」が行われています。

航空会社ならではの要素

航空会社のパイロットの場合、最優先すべき安全性のほかにも考慮すべきものがあります。その代表的なものが、時間通りに運航する定時性、乗客の快適性、飛行の経済性です。飛行機が遅れた場合、遅れを取り戻すためにスピードを速めると、燃料を通常より多く消費してしまいます。定時性を守るか、経済性を優先するかは各社で判断が分かれます。パイロットたちは安全を確保する能力を発揮した上で、会社の方針に従い、常に上記の考慮すべきことを意識しながら運航しているのです。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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先生情報 / 大学情報

東海大学 工学部 航空宇宙学科 航空操縦学専攻 教授 東浦 直樹 先生

東海大学 工学部 航空宇宙学科 航空操縦学専攻 教授 東浦 直樹 先生

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航空操縦学、運航安全

先生が目指すSDGs

メッセージ

飛行中には予想外のことが起こるため、必要最低限の知識や技術だけではそれに対処できず、安全が確保されません。最低限の内容だけを効率よく勉強しようとせず、どの分野もきちんと学びましょう。また、パイロットの養成課程は勉強や訓練の時間が多く、とても忙しいです。パイロットになった後も訓練や試験、体調管理を継続することが求められます。そのため高校生のうちから勉強の習慣を身につけ、自主的に学び続ける姿勢を大切にしてください。厳しい世界ですが、志す覚悟があるなら、ぜひ大学で共に学びましょう。

先生への質問

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