大学職員の「やる気スイッチ」はどこに? 組織と働き方を考える

大学職員は安定? 多忙?
大学で働くのは、授業をする教員だけではありません。学生生活や就職の支援、入試、広報、地域連携、大学全体の経営など多くの場面を支えているのが大学職員です。大学職員は、諸々の事務手続きを担う「安定した職業」という印象を持たれがちです。しかし近年は少子化や大学間競争の激化により、職員にも単なる事務処理ではなく、大学の課題を見つけて教員と協働しながら組織を動かす役割が求められています。大学職員は、教育と経営の両方を支える重要な存在なのです。
モチベーションの源泉は
同じ大学職員でも、積極的に新しい仕事に挑戦する人と、決められた業務を淡々とこなす人がいます。その違いを探るため、「モチベーション」に着目した研究が行われました。大学職員の仕事は、ものづくりなどと比べると成果を数値で測りにくく、結果が現れるまでに時間がかかるため、給与や評価だけではモチベーションの違いは説明できません。そこで重要になるのが、仕事の意味を自分の中で見つけることです。中でも大きな影響を与えていたのが学生との関わりでした。
学生は大学にとって「顧客」であると同時に、育成して社会へ送り出す人材でもあります。学生の成長を支える過程で自分の仕事の価値を再確認し、内発的なモチベーションが高まることがあります。こうした変化は、仕事の意味を自らつくり変える「ジョブクラフティング」と呼ばれています。
偶然から始まるキャリア形成
このほか、キャリア形成を考える上で注目されるのが「計画的偶発性理論」です。これは、キャリアの転機の多くは計画されていたものではなく、偶然の出会いや予期しない出来事から生じるという考え方です。ここで重要なのは、その偶然を待つのではなく、自ら行動して出会いの機会を増やすことです。新しい仕事に挑戦したり、人とのつながりを広げたり、頼まれたことにまず取り組んでみたりといった行動が、思いがけず次のキャリアにつながっていくのです。
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