AIの弱点を克服せよ! 事象を確率で評価する「統計学」

統計学による予測と確率
AIが広く活用され、さまざまな分析に用いられています。AIはこれまで起きた出来事に基づく経験則によって結果を出力しています。この経験則を実際に計算できるようにするための学問が統計学です。
一方で、経験則でいつも予測が当たるわけではありません。統計学では予測とともに、それが実現する確率を考えます。例えば天気予報においても、天気だけでなく、雨が降る確率として降水確率が報じられています。
AIは「初めて」も予測できるのか?
データ収集の技術とコンピュータの計算能力が進歩したことでAIが登場し、大量のデータを扱うことでさまざまな事象に対する経験則の精度、つまり予測の精度が上がっています。
一方で、AIにも弱点はないのか、といったことを考える研究も進められています。例えば、ほとんどデータがない事象の予測は難しく、確率を考えることが重要になります。しかし、「今まで一度も起こったことがないこと」であれば、その確率を求めることすら簡単ではありません。
リスク管理にも貢献する統計学
ほとんどデータがない事象の中には、大規模災害など、めったに起こらないが甚大な被害をもたらすものがあります。このような事象の確率を求めることは、その発生リスクに対し、どれだけの予算をかけるべきか、備えをするべきかなどの見積もりに必要なのです。
統計学の中には、大量のデータの集積・分析に基づく「ノンパラメトリック統計学」や、今まで起きたことがないような極端な事象を扱う「極値統計学」があります。そこで、極値統計学の考えをノンパラメトリック統計学にプラスすることで、ほとんどデータがない事象であっても、予測や確率の推定を高い精度で行うための研究が進められています。
このように、AIはカンペキではありません。そのため、さまざまな観点から弱点を補い、性能を上げる取り組みが続けられています。
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先生情報 / 大学情報

横浜市立大学 データサイエンス学部 (大学院 データサイエンス研究科) 准教授 森山 卓 先生
興味が湧いてきたら、この学問がオススメ!
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