膨大なデータに価値を グラフの表現方法はまだ発展途上

膨大なデータに価値を グラフの表現方法はまだ発展途上

グラフから新たな着想が生まれる

物事のデータを表すグラフを眺めていて、想像がいろいろと膨らんだ経験はありませんか? 例えば、好きな食べ物のグラフを見て「意外と甘いものが好きな人は多くないな」と気づいたり、ある国の男女比のグラフで男性が極端に少ないことから、「過去に紛争があったのかもしれない」と推測したり、などです。データから背景を連想し、新しい着想を得ることは、AIよりも人間が得意とする領域です。
現代は、世界中に「ゼタ(約10億テラバイト)」単位のデータがあふれるビッグデータの時代です。コンピュータの処理能力が向上し、膨大なデータを扱えますが、データはそのままでは役立ちません。適切な分析を加え、特徴や傾向を読み取れる形にして、はじめて有用になるのです。

ヒストグラムの弱点

データを扱いやすくする手法の一つに、高校数学でも習う「ヒストグラム」があります。データをグループごとにまとめて棒状に並べたグラフですが、任意の基準でデータをまとめる過程で、グループのまとめ方に偏りがあったり、詳細さが損なわれたりするという弱点があります。この損失をなるべく小さくするためには、様々な工夫が考えられます。例えば、「スプライン関数」の利用です。ヒストグラムは棒同士の境界で段差が生じ、そこで数学的な推定精度が下がってしまいます。スプライン関数など、数学の道具をうまく用いてその段差を滑らかにつなぐことで、損失を低減できるのです。

特徴を捉えるグラフとは

たくさんのデータが生成される現代ですが、それらをうまく分析する方法にはまだ改善の余地が残されています。ヒストグラムも大量のデータを扱う上では非常に有効ですが、課題はあります。例えばヒストグラムの棒の幅を「ビン幅」といいますが、これが狭すぎるとグラフが歯抜けのようになるため、データの特徴を捉えにくく、反対に広くしすぎると重要な情報を見失います。データに合わせた「ちょうどいい幅」を見つけることができれば、新しい付加価値をデータから見つけ出すことにつながります。

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金城大学 総合経済学部 総合経済学科 助教 齊藤 実祥 先生

金城大学 総合経済学部 総合経済学科 助教 齊藤 実祥 先生

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統計科学

先生が目指すSDGs

メッセージ

大学で統計学を学ぶ意義は、難しい数式を解くことだけではありません。「このデータなら円グラフにすれば伝わりやすい」「マーケティングのターゲット層が可視化できる」などと想像し、実社会の課題を解決する力を養うことです。グラフや数値からの根拠に基づいて世の中を眺めてみるのが好きなら、ぜひ一緒に統計の面白さを学びましょう。本学の総合経済学部は、経済・経営だけでなく、健康、環境、情報など多様な分野を「実践」を通じて学べます。将来やりたいことが決まっていない人にこそ、ここで進む道を見つけてほしいです。

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金城大学での学びは、知識や技術、資格を身につけるだけではありません。人と関わり、地域とつながり、自分自身の可能性を広げていく時間でもあります。
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