本学は2021年度から「数理・データサイエンス科目」を全学で必修化するなど、大学全体でデータサイエンス教育を推進しており、情報データ科学部では「医療・生命分野」と「社会・観光分野」を中心に、専門的・発展的な教育・研究に力を入れています。医療・生命分野では、本学に蓄積されたデータを用いた再生医療・感染症・がんに関するデータ解析や医療画像診断AIの開発、社会・観光分野では、観光資源が豊富な長崎の特徴を活かした観光ビッグデータ解析による政策検討や、広域人流データ解析による交通最適化などを行っています。
本学部には「データサイエンス(DS)コース」と「インフォメーションサイエンス(IS)コース」が設置されており、1年次末にいずれかのコースを選択します。DSコースではビッグデータ解析や人工知能、ISコースではハードウェアやソフトウェアなどの科目を基礎から応用にわたって修得しますが、選択していないコースの科目も選択し履修できるため、興味に合わせて幅広い分野を学ぶことができます。
近年、様々なサービスや製品にAIが用いられていますが、それらの実現には数理統計などのデータサイエンスの知識はもちろん、アプリ・システム開発、IoT分野などの知識も必要になります。本学部は、「ものづくり」に必要な情報系の知識・スキルも学ぶことができるようにカリキュラムを設計することで、データサイエンスに必要な知識を幅広く身につけ、実践力のある人財の育成を目指しています。
本学部では、学生が主体となって体験的・実践的に学習する「実社会課題解決プロジェクト(PBL)」に力を入れています。多くの企業や行政が参画するPBLで、医療・生命分野や社会・観光分野に留まらず、実社会の様々な課題に対して、自分たちの学びを実践するチャンスが得られます。このような実践の機会を通じて、授業で身につけた基礎知識・技術の必要性や今の自分に足りないものなどを実感するとともに、卒業後の進路・就職先の視野を広げることができます。
本学部にはDS・IS両分野にまたがる幅広い専門性と多様なバックグラウンドを持つ教員が在籍しており、通常の研究・教育はもちろん、PBLの実践の場においてもサポートを行います。また、企業出身の教員も多く、製品・サービスの展開に必要な実践的な知識、さらには就職の面におけるサポートも充実しています。