講義No.00626 外国語学

英語をキレイに発音したけりゃ、たくさん英語を聞くこと

英語をキレイに発音したけりゃ、たくさん英語を聞くこと

なぜ英語の発音は難しい?

「英語の発音がうまくできない」と感じたことはありませんか? 例えば、lightという単語と、rightという単語を発音してみてください。この2つの単語は、それぞれ異なる発音の仕方をするのですが、そのように発音できましたか?
lightとright、これらの発音に違いが生まれる原因は、「l」と「r」の音の出し方が大きく異なることです。詳しく言うと、舌の動かし方が、「l」と「r」では決定的に違っているのです。まず、「l」音は舌の先を伸ばし、伸ばした舌先を上の歯にタッチさせながら発音します。一方、「r」音は舌を丸め、舌の側面を上の歯茎に押し付けながら発音します。
日本語の中で「照明」という意味でよく使われる「ライト」を発音してみてください。英語のlightやrightを発音するときのような舌の動かし方ではないと思います。日本語の場合、英語の「l」音や「r」音を出すときのような舌の動きをしません。つまり、日本語には英語の「l」や「r」と同じ音が存在しないのです。このように英語には、日本語にはない音が多く存在しています。これが、多くの日本人が英語の発音を難しいと感じてしまう大きな理由だと思われます。

リスニング力アップが鍵

リスニング能力と発音のうまさには、深い関係があります。これは、リスニング能力が高ければ、発音がうまくできる可能性が高いということです。例えば、「l」音と「r」音を聞き分けられれば、それぞれの音をうまく発音し分けられる可能性が高いのです。では、リスニング力を鍛えるには、どうすればよいのでしょうか? それは、たくさんの英語を聞くことです。英語の映画やラジオそしてインターネットで入手可能な音声・画像をたくさん聴いたり観たりして英語を多くインプットすることが、リスニング力アップには欠かせません。
英語の発音がうまくなるまでには、「多くのインプット→リスニング力アップ→きれいな発音」という流れがあります。つまり、「キレイな発音はインプットから」なのです。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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先生情報 / 大学情報

会津大学 語学研究センター  教授 イアン ウィルソン 先生

会津大学 語学研究センター 教授 イアン ウィルソン 先生

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音声学

メッセージ

「習うより慣れろ」ということわざがあります。英語では、「Practice makes perfect.」と言います。これは、「何でも繰り返し練習することが、物事の上達の秘訣である」という意味です。「英語を話したい、発音がうまくなりたい」と思っているなら、とにかく練習することが必要です。特に、スピーキング力や発音のうまさを向上させたいならば、インプットを普段から意識的に取り入れるよう努力する必要があります。その努力をすれば、きっとあなたも英語がもっと話せるようになるでしょう。「Input makes perfect.(インプットが上達の秘訣)」です。

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