筋トレ効果を力学的に検証! 人生110年時代の実現へ

筋トレ効果を力学的に検証! 人生110年時代の実現へ

筋トレは軽めの負荷でも効果が上がる

筋トレは、重いバーベルやダンベルを持ち上げる、「鉄の塊と格闘するもの」というイメージがあるかもしれません。しかし、方法によってはそれほどの高負荷重量を上げ下げしなくても筋肉をつける高い効果が得られることが分かっています。いたずらに高負荷で行う方法では、怪我のリスクだけでなく、心疾患などの内科的疾患のリスクが上がる可能性も指摘されています。
軽めの負荷で効果を上げる方法として、力を抜く局面を作らずにややゆっくり動作する「スロートレーニング」、動作範囲を存分に大きく行う「フルレンジ法」、低負荷高回数でも反復限界まで追い込む「オールアウト」などがあります。

筋トレ効果を検証する

ジムに通わず、自宅で筋トレができると、誰もがより気軽に体を鍛えられるようになります。例えば、腕を引く動きの筋トレとして、鉄棒やマシンの懸垂があります。自宅には鉄棒がありませんが、タオルを横に引っ張りながら懸垂の動きを行う運動で代用できるかもしれません。では、懸垂とタオルを使った代用法で、どんな違いがあるのでしょうか。
筋肉が動く際に発生する電気信号を測定して検証すると、懸垂では背中の広背筋をよく使うのに対し、タオルでの代用法では、肩の三角筋をよく使うことがわかりました。代用法は、広背筋に対しては運動刺激が減じますが、三角筋に対しては逆により強い刺激を与えられていたことになります。こういった実験でトレーニング効果の検証ができます。

誰もが健康な社会へ

どんな筋トレが効果があるのか、あるいはないのかを明確にして正しい情報を発信するためには、運動力学や運動生理学の視点からの検証が必要です。
加齢によって筋力は衰えますが、効果的な筋トレをすることで、何歳からでも筋力や筋肉を増やすことができます。医療現場でも応用でき、例えばがん患者の術前に運動療法を行うことで、術後の回復を手助けできます。効果的な筋トレがさらに明確になれば、健康寿命が伸びて人生110年時代も夢ではなくなるでしょう。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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順天堂大学 スポーツ健康科学部  教授 谷本 道哉 先生

順天堂大学 スポーツ健康科学部 教授 谷本 道哉 先生

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運動生理学、トレーニング科学

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メッセージ

高校までの学びで得た知識は、大学の学びにつながるだけでなく、生きていくための土台になります。受験のためや、単に覚えるだけの勉強ではなく、その内容の意味を考えながら学びましょう。しっかり考える力を身につけるには基礎的な知識が必要です。
今はネットの時代であり、チャットGPTといった生成AIの時代でもあります。ただし、これはあくまでも道具にすぎません。使いこなすためには基礎的な知識と考える力が必要です。

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