ゲームで学ぶ新時代の体育! eスポーツが変える教育の未来

運動が苦手でもヒーローになれる!
身体の得意・不得意に関係なく、誰もが力を発揮できる。それが「eスポーツを用いた教育」です。他者と協力し、多様な力を楽しく伸ばしていきます。
この授業では、これまでの授業ではなかなか見えにくかった学生の力が発揮され、タイプの違う学生同士が自然に打ち解けた様子が見られます。マリオカートのような親しみやすいゲームや、チーム戦のシューティングゲームなどを使い、「どうすれば全員が楽しめるか」「チームの組み方は適切か」などを話し合いながら進めます。走ったり跳んだりする力ではなく、考える力や協力する姿勢が求められるため、運動が苦手でも楽しく活動することができます。
対面で仲良くなる?
同じゲーム対戦でも、オンラインと対面とでは体験の質が変わります。eスポーツを対面で行った場合のほうが「幸せホルモン」と呼ばれるオキシトシンがより多く分泌され、信頼感や共感生が高まることが研究で報告されています。
授業では、サッカーゲームで戦術を練り、シューティングゲームで連携の大切さを体感します。みんなで作戦を考える中で、自然とリーダーシップや協調性が育つのです。普段話す機会のない学生同士が同じチームでプレイし、会話を通じて意外な共通点を見つけ、親しくなることもあります。実際に「eスポーツの授業をきっかけに仲良くなりました」という声も多いです。
ゲームが学びのツールになる
「暴力的な表現があるから、ゲームは教育にふさわしくない」と考えられがちですが、教員の関わり方によって「学びのツール」になります。例えば銃撃戦のゲームも、説明なしではただの「戦争ゲーム」ですが、「この場面ではチーム内で役割分担し協力して動いている」と解説すれば、学生は戦略性や協調性を意識します。eスポーツの授業では、勝敗ではなく戦術の理解やチームワークなどが評価の対象です。
海外では、eスポーツを通じて統計学やマーケティング、イベント運営を学ぶ事例もあり、日本でも多様な学びを引き出す教育研究が進められています。
※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。
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先生情報 / 大学情報

常葉大学 教育学部 生涯学習学科 助教 松元 隆秀 先生
興味が湧いてきたら、この学問がオススメ!
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