スタジアムを満員にしよう-スポーツ観戦がもたらすワクワクとは?

スタジアムを満員にしよう-スポーツ観戦がもたらすワクワクとは?

人はなぜスポーツを観るのだろう?

日本代表やプロチームの試合、家族の応援など、スポーツ観戦をしたことはありますか? スポーツマーケティングの研究における関心事の一つは、「人は何故、スポーツを観るのか」です。満員のスタジアムやアリーナはそこにいるだけでワクワクします。ただ観客全員が好きなチームや選手の応援に来ているわけではありません。2015年のラグビーワールドカップの後、国内で開催されたある試合では観客のうち約40%が「にわかファン」でした。普段はラグビーを観ないのに「ラグビーブーム」に乗ってスタジアムに足を運んだ人たちです。

観戦から体験へ、進化するスタジアム・アリーナ

スポーツ観戦者の研究では、スタジアム観戦の目的は、優れたパフォーマンスや勝敗からもたらされるハラハラ・ドキドキだけではなく、友人や家族と過ごす時間なども含まれることが明らかになっています。ここ数年、日本でもスタジアム・アリーナが試合を見る場所からワクワクする場所へと変わってきています。その代表例が「エスコンフィールドHOKKAIDO」で、ホテル・サウナを備えたスタジアムです。また存在そのものが街づくりに大切な役割を果たしています。スタジアムやアリーナはスポーツを観る場所から「楽しかった!」「また来たい!」と感じられる経験をつくり出す場に変化し始めています。

スポーツ観戦が生み出す「感動」と幸せ

スポーツ観戦と聞いて、「感動」という言葉を思い出す人もいるのではないでしょうか。では、その感動とは何でしょうか? あなたはスポーツを観ていて、どのような時に感動という言葉を使いますか? 実はスポーツ観戦で得られる感動とは何かは、それほど明らかになっていないのです。言い換えれば、スポーツを観ることによって得られる感動とは何かを解明していくことで、スポーツ観戦を通じて、もっと人や社会にとっての幸せをつくりだすことができるのではないでしょうか。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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先生情報 / 大学情報

順天堂大学 スポーツ健康科学部  准教授 和田 由佳子 先生

順天堂大学 スポーツ健康科学部 准教授 和田 由佳子 先生

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スポーツビジネス、スポーマーケティング

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メッセージ

スポーツビジネス、スポーツマーケティングは人に幸せになってもらえる大きな可能性を秘めた分野です。そしてその取り組みや手法によって、人が幸せになるために必要な種や仕掛けを探っていく学問だと思っています。その種と仕掛け次第では、スポーツはそれを好きな個人だけでなく、地域や社会をもっと幸せにできる可能性も持っています。試合を楽しむだけでなく、スポーツをどう活用したらもっと大きな幸せをつくりだせるのかということを学んでいけるのがこの学問の素晴らしさだと思います。

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スポーツ健康科学部は、「スポーツと健康」に関する多角的な視点、専門性並びに高い倫理観を備え、スポーツを通じて持続可能な社会の構築に貢献できる人材を養成することを目指しています。
スポーツを「する」「みる」「ささえる」「ひろげる」というさまざまなアプローチで、学生一人ひとりの能力や強み、そして、可能性を最大限に伸ばすことができるサポート体制を備えています。
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