画像と針で高血圧を制す! 原発性アルドステロン症の治療とは

画像と針で高血圧を制す! 原発性アルドステロン症の治療とは

放射線診断医とは?

あなたは「放射線診断医」と聞いて、どんな仕事を思い浮かべますか?
あまり馴染みがないかもしれませんが、現代の医療になくてはならない大切な役割を担っています。体の中を画像で診断する「画像診断」と画像で見ながら細い管や針を体の中に入れて手術をせずに病気を治す「インターベンショナルラジオロジー(IVR)」という体に優しい治療を行っています。
19世紀の終わりにドイツのレントゲン博士がX線を発見し、世界で初めて人間の体の中を画像として見ることができるようになり、今の「放射線診断学」の基礎ができました。

どんな画像診断やIVRがあるの?

CT検査では体を輪切りの画像で見ます。MRIでは磁石と電波を使って体の中の水素原子核からの信号を画像化します。核医学検査では、微量の放射性物質を投与して臓器の機能やがんの進展を調べることができます。こうしたさまざまな画像診断を通して、放射線診断医は「体の中の探偵」として病気を見つけています。
IVRでは、細いカテーテルや針を血管に入れてがんの栄養血管を詰めたり、特殊な針を刺して腫瘍を焼いたり凍らせたりして、手術をせずに疾患を治療することもできます。動脈硬化で細くなった血管を拡げることもでき、外傷による出血を体の中から止めて救急医療にも関わっています。

放射線診断科の研究や診療は?

現在、高血圧疾患をIVRで治療する新しい治療法の開発とそのための医療機器の開発が進められています。「原発性アルドステロン症」という薬の効きにくい特殊な高血圧の診療では世界を牽引しています。
こうした診断や治療は、多くの診療科の医師や診療放射線技師、看護師、臨床検査技師などの専門職がそれぞれの力を発揮し、チームとして連携することで生み出されています。
放射線診断医は、直接患者さんと直接会うことは少ないですが、画像から得られる情報をもとに、患者さんの命を守るための重要な判断を下し、さまざまな医療チームと連携して患者さんの命を守っているのです。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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先生情報 / 大学情報

東北大学 医学部 医学科 教授 高瀬 圭 先生

東北大学 医学部 医学科 教授 高瀬 圭 先生

興味が湧いてきたら、この学問がオススメ!

放射線診断学、医療機器開発

先生が目指すSDGs

メッセージ

医学には、医療経済のような文化系から、遺伝子を操作する生物系など多様性があります。また現在は数学や工学と親和性のある分野も、かなり発展を遂げています。例えば放射性診断科で使う画像や細い針、カテーテルなどの高度医療機器は、工学や物理学的な知見をもって開発できるものです。医学分野では物理学や化学などの知識も決して無駄ではなく、自分が興味のある分野の学びが役立つことがあります。医学の道を志すなら、ぜひ今のうちに幅広く勉強して、科学の力で人を幸せにしていきましょう。

先生への質問

  • 先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

東北大学に関心を持ったあなたは

建学以来の伝統である「研究第一」と「門戸開放」の理念を掲げ、世界最高水準の研究・教育を創造しています。また、研究の成果を社会が直面する諸問題の解決に役立て、指導的人材を育成することによって、平和で公正な人類社会の実現に貢献して行きます。社会から知の拠点として人類社会への貢献を委託されている東北大学の教職員、学生、同窓生が一丸となって、「Challenge」、「Creation」、「Innovation」を合言葉として、価値ある研究・教育を創造して、世界の人々の期待に応えていきたいと考えます。