声なき声を聞く すべての人の健康な生活を支援する保健師

すべて人の健康づくりを支援
保健師は地域で生活する乳幼児から高齢者、病気や障害のある人、健康な人も含めすべての人の健康づくりを支援する医療従事者です。保健師に必要な専門課程を学び、国家資格を取得することで就くことができ、主に自治体で病気の予防、心身の健康の増進に取り組みます。保健師資格を得るには看護師資格を取得していることが前提になります。保健師は家庭訪問をして、その人が置かれている状況や生活背景なども含めて支援し、福祉や医療といったサービスと連携することも多々あります。
声なき声を聞く
日本には40歳以上のすべての人が受けられる健診制度があり、一部の自己負担で病院受診できる医療保険制度がありますが、国民健康保険加入者のうち、健診を受けていない人は約6割にのぼり、病院を受診していない人も少なくありません。その人たちは健康なのでしょうか。実態はまったく見えません。アウトリーチ(家庭訪問)によってそうした「声なき声を聞く」ことから、すべての人の支援の実現に近づけます。
ある市に、健診や病院受診をしていない人が1500人いました。その人たちに手紙を送り、返信があったのは84人でした。そこに家庭訪問をすると、心身の障害があって病院に行きにくい人、暖房器具がないほど困窮している人、家族の介護で困っている人たちがいました。
健診や病院受診をしていない人は貧困状態の人が多く、健康格差が広がっていることがわかっています。
すべての人を支援する仕組みづくりを
健診を受けていない人に「受けましょう」と言うだけでは聞いてもらえません。足を運び、その人の声を傾聴して信頼関係を築き、健診につなげます。「健診を受けると病気が見つかり、医療費がかかるのが困る」などと、体調不良でも受診しない人もいます。ある研究報告では、病状が悪化してかかる医療費より、悪化しないよう通院する医療費のほうが安く済むことがわかっています。保健師は誰一人取り残さないためにこうした人たちを支援する仕組みづくりをめざして活動しています。
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