講義No.15887 教育

「間違い」は面白い! テクノロジーやモノを使う数学の授業

「間違い」は面白い! テクノロジーやモノを使う数学の授業

一方的に伝えるだけではない授業に

中学や高校の教育では、教師たちはいかにわかりやすく知識を伝え、理解してもらうか、常に心を砕いています。しかし、決められた期間に教えることが決まっているため、効率も考えなくてはなりません。効率を重視し過ぎると、特に理解の積み上げが重要な数学では、生徒がわからないまま授業が進み、興味を失ってしまうリスクもあります。そこで、日用品やパソコン、タブレットなどのICT機器、そのほかのテクノロジーを活用した授業や教材の研究が行われています。生徒が自分で触って考えながら、時には間違う体験もしながら、理解を深めてもらおうという取り組みです。

自分で働きかけることで「考える」

例えば、センサーの前を「歩く」という動きの中から、時間と距離の関係を抜き出して自動的にグラフにしてくれるソフトウェアを使うと、歩く速さを変えたらグラフがどう変わるのか、グラフの形が違うのは何が影響しているのかを論理的に考えることができます。
また、パソコンやタブレットで図形を自由に描いて動かせるソフトウエアもあります。例えば四角形を描いて、辺の中点を順に結んだ別の四角形を描いて、元の四角形の頂点を動かして起こる現象を観察してみます。「〇〇となることを証明せよ」と言われなくても、自分で気づいたことならなぜそういう結果になるか、自然に証明をしてみたくなりませんか。

生徒の間違いを授業に生かす姿勢

生徒が間違ったとき、単に「不正解」と伝えるだけでなく、なぜ間違えたか、教師が立ち止まって考えることも大切です。
ある授業で、生徒が間違った線を引いたときに、教師がそれを見ているうちに、設問の答えとしては間違っているものの、教師も気づかなかった新しい視点を見つけたという事例があります。それを正直に生徒たちに伝えたところ、間違えた生徒も劣等感を抱くことなく、ほかの生徒も興味が湧いて、記憶に残すことができました。教師が一方的に伝えるだけではない、生き生きとした授業になったのです。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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先生情報 / 大学情報

椙山女学園大学 教育学部 子ども発達学科 准教授 堀尾 直史 先生

椙山女学園大学 教育学部 子ども発達学科 准教授 堀尾 直史 先生

興味が湧いてきたら、この学問がオススメ!

教育学、数学教育

先生が目指すSDGs

メッセージ

私が中学校の数学の教師になりたての時期、自分が好きだったはずの数学を教えることに面白さを感じられなくなっていました。その頃、パソコンで図形を描いて動かす教育用ソフトウエアに出会いました。自分自身が図形を描いて動かして考えることに楽しさを思い出し、教室に持ち込んで生徒と楽しみながら授業をするようになりました。そして今は大学で先生を育てる仕事をしています。あなたもこれから困難と思えることにぶつかることがあると思いますが、その先に思いがけない世界が開けているものです。困難はきっと乗り越えられます。

先生への質問

  • 先生の学問へのきっかけは?
  • 先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

椙山女学園大学に関心を持ったあなたは

「わたしは、強く優しい、輝く先生になる。」
変化する教育現場、多様化する子どもたちに、強くやさしく、輝く先生を。

子ども発達学科では、長期的な視野と多様な視点で子どもたちを見守る教育者・保育者の養成を目指し、保育と幼児教育、幼児教育と小・中・高等学校教育の垣根を越えた複数の資格・免許を取得できる環境を用意。徹底した少人数教育と個別指導、椙山女学園の総合力を生かした多彩な実習プログラムにより、優れた指導力と豊かな人間性を育みます。