ススメ、青春

受験戦争の世の中で……

あなたは、これからどのような人生を歩むのでしょう。近い未来として迫る高校卒業の後、社会に出て働こうと思っているかもしれませんし、あるいは、大学に行って勉強しようと考えているかもしれません。大学受験を考えているならば、「偏差値」や「志望校合格判定」のことを意識し始めていることと思います。つまり、どれだけの学力をつけるかということに気をとられているのではないでしょうか。
ではもし、今の学力では志望する大学へ進学することはできず、部活をやめて勉強に打ち込まなければならないと言われたら、あなたはどうしますか。自分のやりたいことを我慢して、受験勉強に取り掛かるということは、とても合理的に見えます。しかし、自分のしたいことを抑えてばかりで、合理性ばかりを追求すれば、ココロが折れてしまいます。
好きなこと、関心があることに対して、人間の体は自然と動いてしまうもの。それに身を任せてみることも、時には必要です。

一度きりの高校生活

大学に進学しようと思っているのならば、最低限してほしいことがあります。それは、しっかりと勉強することです。確かな学力をつけることは、大学進学を志すにあたっての最低条件です。しかし、それだけではつまらない。10代で得たさまざまな経験は、今後生きていく上での大きな財産になります。一人旅をするもよし、バンドを組んで活動するのもよし。教科書からは得ることができないさまざまな経験をして、大きく成長してください。
勉強しかしなかったら、今後生きていく中で困難な出来事につまずいた時、それに対処できないでしょう。また、推薦入試で小論文を書く際に、人と同じ経験しかしていなければ、やはりインパクトは薄いものです。そのような意味でも、自分の好奇心に従って、いろいろとしてみることはきっと役に立ちます。
なにより、一度きりの高校生活という「青春」を全うしてほしいと思います。

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先生情報 / 大学情報

千葉大学教育学部教授藤川大祐先生

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メッセージ

大学は学ぶところです。多くの本を読み、教員やほかの学生と大いに議論し、学校や地域の現場に出てさまざまな体験をします。社会の急激な変化の中で教育にはたくさんの課題が突きつけられていますから、高い意欲をもつ人が教育を学び、社会に貢献してくださることを願っています。高い意欲をもつということは、例えば大学入学前から教育に関する本をたくさん読み、広い学問分野に関心をもって学校で教わる以上のことを自主的に学び、文章を書くなどの表現を豊富に行い、地域を活性化する活動に貢献しているということだと私は考えています。

千葉大学に関心を持ったあなたは

千葉大学は、他大学にないユニークな学部を含む全11学部を擁する総合大学です。学際的文理融合の精神のもとに、教育研究の高度化、産官学の連携推進、国際交流の拡充を進めています。近隣には放送大学、国立歴史民族博物館などがあり、各分野で共同研究が行われています。「つねに、より高きものをめざして」の理念のもと、世界を先導する創造的な教育・研究活動を通しての社会貢献を使命とし、生命のいっそうの輝きをめざす未来志向型大学として、たゆみない挑戦を続けます。