データの法則を見つけ、未来を予測する「計量経済学」とは

データの法則を見つけ、未来を予測する「計量経済学」とは

「時系列分析」で推測

未来を完全に予測することは誰にもできません。しかし、過去のデータからある程度の予測を立てることは可能です。そのための強力なツールが計量経済学の「時系列分析」です。これは、過去から現在へと続く「時間の流れ」のデータから、隠れた法則を見つけ出す手法です。例えば、「1949年から近年までの航空機の乗客数の推移」のデータから、ノイズを上手く取り除けば何らかの規則性が見つかることがあります。これを利用することで、その後の乗客数の予測に役立てることができます。これも時系列分析のアプローチです。

隠れた法則性をあぶり出す

時間の経過とともに変化する「時系列データ」には、GDP(国内総生産)や株価、物価、為替レートなどがあります。これらを分析すると、「一定の周期で波がある」「過去の〇〇の動きが、現在の△△に影響している」といった法則性があぶり出されます。さらに複数のデータの依存関係に焦点を合わせれば、「AIやロボットの発達が、私たちの経済にどんな影響を与えるのか」といったスケールの大きな問いに対しても、客観的な答えを導き出すことが可能です。

真実を検証する

世の中には、「新しいテクノロジーは人間から雇用を奪い、所得を低下させる」「豊かさの点で開発途上国は先進国に追いつくことが難しい」といった悲観的な論調もあります。しかし、データを分析すると違う答えが見えてきます。実際、工場などで産業ロボットを導入すると、経済における生産性が高まり、その結果、失業率が下がり、賃金も上昇しうることが一部の研究で示されています。また、日本や韓国などの東アジアのいくつかの国々は、戦後の貧しい中から欧米諸国に追いついて先進国の仲間入りをしています。
計量経済学では、経済学の理論が現実の経済に当てはまるのか、どのような要因がどのような大きさの経済現象を引き起こすのかをデータを用いて検証します。ときには漠然とした不安や常識に対し、客観的なデータを用いて新たな真実を提示できるのも、この学問の魅力なのです。

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先生情報 / 大学情報

龍谷大学 経済学部 現代経済学科 教授 松木 隆 先生

龍谷大学 経済学部 現代経済学科 教授 松木 隆 先生

興味が湧いてきたら、この学問がオススメ!

計量経済学

メッセージ

大学では、高校の勉強と違って、自分の興味をとことん突き詰めることができます。自分の興味に合った科目を選べば、非常にエキサイティングな知識や体験を得ることができるはずです。また、大学の教員は、学生から質問されることを喜びとしています。ですから、あなたも興味を持ったことや疑問に思ったことがあれば、ぜひ物怖じせずにどんどん教員に質問して知識を深めてください。教員と上手に付き合い、良い意味で教員を使うくらいのスタンスで、大学での学びを思い切り楽しんでほしいです。

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あなただけの世界から、私たちを想う世界へ

あらゆる「壁」や「違い」を乗り越えるために、「まごころ」を持ち、「人間・社会・自然」について深く考える人を育む。それが、龍谷大学の教育のあり方です。自分自身を省み、人の痛みに感応して、他者を受け容れ理解する力を持つ。人類が直面するリアルな課題と真摯に向き合う。そして様々な学びを通じて本質を見極める目を養い、自らの可能性を広げていきます。