建設業界の人手不足解消に向けた取り組みとは

人手不足解消への取り組み
全国的に都市部の再開発や、あるいは古くなった水道管や下水管などのインフラの再整備が行われています。しかし作業を担う建設業界は、長年、人手不足に悩まされてきました。「きつい、汚い、危険」という、いわゆる「3K」の職場環境が主な原因とされます。さらに高齢化が進んで職人の育成や技術の伝承が急がれる今、改善に向けた議論がなされ始めました。主に若者の採用、女性活用、外国人労働者の受け入れという3つのテーマが議論されており、特に「土木女子」と言われるように土木業界で活躍する女性や、外国人労働者の受け入れが注目されています。
人手不足だとどうなる?
現在、数十万人と言われる外国人労働者が建設業界で働いています。言葉や労働観、業界の慣習の違いなどがある中での大きな問題が、彼らが「技能実習制度」を利用して来日していたことです。せっかく高い技術を習得しても限られた在留期間で帰国してしまい、日本での定着が難しかったのです。数年前、一定条件を満たせば日本で働き続けることが可能な「育成就労制度」の施行が発表されました。深刻な労働力不足解消の一助になると期待されています。
ところで、人手不足だとどのような影響があるのでしょうか。例えば自宅の建設です。資材の高騰に加えて働き方改革による職人の確保が難しければ、それは工事費用の値上げにつながります。つまり同じ住宅を建てるのに、昔なら販売価格が3千万円だったものが4千5百万円にもなるという具合です。それでも私たちの給料はそのままなので、体感する物価上昇のダメージは深刻です。
魅力的な職場に
建設業界の人手不足という課題は、賃金の安い外国人労働者の雇用だけでは解消できないでしょう。望ましいのは、日本の若年層が建設業界に入ることです。必要な人材を確保するためには、定着できるだけの賃金と、労働環境を整える必要があります。なにより日本の国土を造り、人々の生活を守っているという誇りを持てる職業にすることが大切です。
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先生情報 / 大学情報

帝京大学経済学部 経済学科 講師大脇 淳一 先生
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