その製品はどこから来た? 私たちの暮らしを支える国々を知る

意外と知らない世界とのつながり
私たちの日常生活は、さまざまな国のおかげで成り立っています。例えば、コーヒーやチョコレートはどちらも輸入品です。では、それらは一体どの国からやってきているのでしょうか。実は、今、日本がチョコレートを最も多く輸入している国は中国です。原産国を思い浮かべがちかもしれませんが、製品が私たちの手元に届くまでには、原産国や製造国など、多くの国が関わっています。また、最終的な製造が日本であっても、部品や素材は他国であるというものも多いのです。
「解像度」を上げる
原産、製造国として「途上国」を連想するかもしれません。そして途上国といえば、漠然とアフリカ、東南アジアあたりの地域を思い浮かべたり、先進国の支援を要する貧しい国を想像したりするかもしれませんが、いずれも一面的な姿にすぎません。確かに貧困や低賃金労働の問題を抱えている国もありますが、それがその国のすべてを表す姿というわけではなく、都市部の暮らしは日本よりも豊かだという国も少なくないのです。
製品に携わっている国を世界地図上に落とし込み、それらの国々について調べてみることで、世界を見る目もその解像度も上げることができます。知ることで「途上国」への見方が変われば、対等に国々を見る目線も持てるようになるでしょう。
開かれた経済が全体利益に
開発経済学は、途上国の経済発展を分析する学問ですが、グローバル化が進んだ今は、特定の1カ国のみに焦点を当てた研究では事足りません。その国で何が起きているのかを研究する際も、世界全体を通して見る必要があるのです。途上国もどんどん経済発展しており、いずれ「途上国」として見る目線は必要なくなる日がくるかもしれません。多くの国が内向きになり、グローバルとは逆方向へと進んでいる昨今ですが、国際関係の広がり、深化が世界全体の利益になるということを国際経済学が示してきました。他国との関わりを知り、他国について考える人が増えることは、私たちの暮らしや経済を守る意味でも重要なことなのです。
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先生情報 / 大学情報

龍谷大学 経済学部 国際経済学科 教授 上山 美香 先生
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