治療を嫌がる子どもに「成功体験」をもたらすには

大人の声かけが勇気を与える
現在の医療現場において、特に患者が次々に訪れる外来では、診察から治療や検査、医療処置を素早く行わなければなりません。ただし、患者が子どもの場合、発達に合わせた十分なコミュニケーションが難しい時もあります。子どもは注射や採血など痛みを伴う場面では強い不安を感じ、嫌がったり、泣いたり、時には暴れたりすることもあります。そのような状況でも、医療従事者は子どもの気持ちを尊重しながら関わることが大切です。そして子どもも、大人からの関わり次第で、不安や痛みを乗り越え、主体的に治療や処置・検査を受ける気持ちになることがわかってきました。
子どもの主体性を尊重する看護
治療に対する子どもの姿勢は、医師や看護師である大人がどのように接するかで大きく変わります。医療現場は慌ただしいものです。その中でも、医療経験の少ない子どもに接する医療従事者一人ひとりが、その子どものことを考え、尊重し、看護します。子どもの主体性を尊重する看護は、すでに25年ほど前に指針が示されており、医療現場では今も具体的な形にするための取り組みが続いています。
ロボットとのコミュニケーションに効果
医療従事者と子どもがコミュニケーションを図り、治療の補助となる有効な手段の一つに、ロボットがあります。ロボットは痛みを伴う治療に対して、時に頑張る勇気を子どもにもたらしてくれ、またかわいらしく面白い動作で子どもの気をうまくそらすこともできるからです。特にハイタッチができる人型ロボットは、「またタッチしたいから頑張る」と、子どもを治療に向き合う気持ちに導く効果が認められています。こうした医療行為を経験した子どもの頑張りは、成功体験となって心の中に残るはずです。その体験が将来、大人になっても前向きに治療に臨む気持ちの土台になるのです。
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