映像制作を変える3DCGとAI 人のプロフェッショナルな役割とは

ハードルが下がった3DCGの活用
3次元コンピュータグラフィクス(3DCG)は今や、ゲームや映画、ドラマなどさまざまな映像に使われています。1982年に『トロン』という映画で初めて10~15分ほど使用され、その後1995年に『トイ・ストーリー』が初の長編フル3DCGアニメーションとして公開されたのをきっかけに、映像の世界で大いに活用されるようになりました。ただ、当時のパソコンはメモリ容量が少なく、専用ソフトも非常に高価だったため、特定の人しか作れませんでした。現在はさまざまな問題がクリアされ、3DCG制作は以前ほどハードルの高いものではなくなりました。
さまざまなプロが関わる
とはいえ、3DCG制作は誰でも簡単にできるものではありません。さまざまなプロフェッショナルが関わりますが、共通点は物事をよく観察する力が不可欠ということです。キャラクターや背景、物体の形を作り出す「モデラー」は人や物の高さ、色、質感をとらえ、動きをつける「アニメーター」は、人の歩き方が赤ちゃんや高校生、高齢者でどう違うかを分析します。雨や炎などの視覚効果を制作する「エフェクトアーティスト」は火事のニュース映像を見て煙の上がり方や炎の広がり方まで観察します。なぜそうなるのかを突き詰め、本質を理解することで、仮想の世界で現実世界のような存在感を表現することができるのです。
AIはあくまで道具
3DCGを語る上で、生成AIの存在は欠かすことはできません。AIは瞬時に的確なものを作るため、技術者の仕事がなくなるのでは、という疑問が出てきますが、そんなことはありません。例えば、生成AIに風景画を描かせたとしても、少し暗いなと感じて、色彩や明暗を調整できるのは人間です。ただの画像が、人間が手を加えることでアートになるのです。そのために技術を身に付けることや、ゼロから物を作ろうとする意欲は変わらず大切です。生成AIは便利ですが、あくまで道具なのです。
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デジタルハリウッド大学 デジタルコミュニケーション学部 デジタルコンテンツ学科 教授 小倉 以索 先生
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