「見つめ直す」からはじまる、まちのデザイン

君だけの「超珍しい」を探しにいこう
まちを歩いていて、「これなんだ?」という不思議なものを見つけた経験はないでしょうか。「超珍(ちょうちん)」は、そんな「自分だけの珍しいもの」をまちの中から見つけて撮影し、一言のタイトルをつけて参加者同士で共有する活動です。例えば、部分的に文字が消えて虫食いクイズのようになった看板、ビルの隙間にある秘密結社の入り口のような小さな扉、踏むとぐらぐら揺れるシーソーのような歩道のタイルなど、普段なら見過ごしてしまう場所に、思わず誰かに話したくなる「面白い価値」が隠れています。ガイドさんに案内してもらう受け身のまち歩きとは違い、自分の視点で魅力を探しながら歩くプロセスが、「超珍」の最大の魅力です。
「超珍」が導くまちへの愛着
「超珍」のねらいは、単に珍しいものを集めることではありません。これは、「まちを見つめ直す」きっかけをつくるデザインでもあるのです。日常では通り過ぎてしまう景色にあらためて目を向けると、そこに小さな魅力が見え始めます。その積み重ねが、まちへの愛着や誇り(シビックプライド)につながるのです。また「超珍」では、自分以外の人の視点を借りることで、まちの新しい表情に出会うことができます。例えば目線の低い子どもには、雑草の生えた空き地がジャングルに見えるかもしれません。多様な人が参加するほど、自分では気づかなかった価値が、他者の視点を通して鮮明に浮かび上がってきます。
「超珍」はデザインの第一歩
「超珍」の活動は、「まちをデザインする行為」の第一歩でもあります。デザインとはただ好きな形をつくることではなく、身の回りの価値に気づき、人と社会の関係を少しずつ変えていく行為です。まちの面白さに気づく人が増えれば、「この風景を残したい」「もっと良くしたい」という気持ちが生まれ、やがて新しい企画や行動の種になっていきます。デザインはデザイナーだけに許された特別な行為ではありません。まちを歩く一人一人が、変化を起こすデザインの当事者になることが大切なのです。
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名古屋学芸大学 メディア造形学部 デザイン学科 准教授 山本 あつし 先生
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