ゲームの空間でアートを生み出す「ゲームアート」とは?

ゲームの空間でアートを生み出す「ゲームアート」とは?

多彩さが増すゲームの世界

「インディーゲーム」をプレイしたことはありますか。インディーゲームとは、大手ゲーム会社ではなく、個人のクリエイターや少人数のグループが自由な発想で開発したゲームです。『Minecraft』『8番出口』など、インディーからスタートしてメジャーになった作品もあります。
Unityなど初心者でも簡単に使えるゲームエンジン(ゲームを作るソフトウエア)が普及し、ゲームの配信プラットフォームも増えて、世界中で多彩な作品が発表されています。「ステージをクリアする」「敵を倒す」といった目標がなく、「街を散策する」「景色をながめる」という、その世界の体験をメインとした個性的・実験的な作品が増えています。

芸術表現としてのゲーム

そして、「ゲームアート」の作家による作品も見られるようになっています。ゲームアートは、新しいテクノロジーやデジタルメディアを使って創り出される「メディアアート」の1つで、ゲームを表現の手段とした芸術作品です。美術、音楽、物語、建築などさまざまな要素があるため「総合芸術」とも言われ、ゲームだけでなく、ゲーム映像を素材とした映像作品、ゲームの中で撮影した写真作品など、さまざまな形があります。

現実世界との境界線

ゲームの背景の草花はデータ量が重くならないように、1つの3Dデータをコピーし、角度や大きさを変えたものを並べて、本物の自然のように見せています。「同じものがたくさんある」のは現実との大きな違いですが、頻繁にプレイする人にとってそんな風景は、もはや新たな現実なのかもしれません。
ゲームアートにはゲームを通じて「現実(リアリティ)とは何か」という問いがベースにあります。中にはアーティストが自分のアバターを作品に登場させるパフォーマンス作品もあります。そこでは、現実の自分とゲームの中の自分のどちらが本物かわからなくなる感覚を表現し、現実と仮想空間のつながりや境界線について、鑑賞する人に問いかけるような作品になっています。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

※夢ナビ講義の内容に関するお問い合わせには対応しておりません。

先生情報 / 大学情報

多摩美術大学 美術学部 情報デザイン学科 メディア芸術コース 准教授 谷口 暁彦 先生

多摩美術大学 美術学部 情報デザイン学科 メディア芸術コース 准教授 谷口 暁彦 先生

興味が湧いてきたら、この学問がオススメ!

ゲームアート、メディアアート

メッセージ

ゲームアートに興味があるなら、ユニークで不思議なインディーゲームをいろいろ探究して、ゲームとは何か、自分なりに考えてみましょう。音楽や映画、小説・エッセー、美術、演劇など、あらゆる芸術作品に触れ、アンテナを広げることもオススメです。本学は新しいものを創ろうとする多くの人が集まって1つの街を作っているような特別な場所です。いろいろな専攻があり、自分とは違う感性やベクトルを持つ人たちと出会えます。学生も教員も面白い人がたくさんいるので、ぜひオープンキャンパスに来てください!

先生への質問

  • 先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

多摩美術大学に関心を持ったあなたは

1935年の創立以来「自由と意力」を理念とし、社会に数多くの優れた芸術家やデザイナーや教員を輩出し続ける、日本を代表する美術大学のひとつです。大学院と美術学部のある八王子キャンパスでは約4,000人の学生が学び、作品制作する上で理想的な施設・設備を整えています。