寝たきりでも快適に 自然な姿勢で床ずれ予防

寝たきりや動作介助で固まる関節
寝たきりの人は、圧迫された皮膚や筋肉に異変が生じ、「床ずれ」と呼ばれる褥瘡(じょくそう)の状態になりやすいものです。特に関節が固まる「関節拘縮(こうしゅく)」になると、固まった関節部分がベッドにうまく接地しないことから、仙骨部や肩甲骨に体圧が集中し、褥瘡ができやすくなります。関節拘縮になっていない患者でも、介助の方法によっては体がこわばって力が入ってしまい、拘縮が進んでしまうことがあります。そこで、患者が安楽に過ごせるにはどうしたらよいかを考えて、関節拘縮を予防するポジショニングや動作介助の研究が行われています。
関節が固まらない自然な姿勢の整え方を検証
研究では、寝たきりの患者に対して、毎日のリハビリ方法は変更せず、その人の関節の状態に合わせたポジショニングを行いました。ポジショニングを1年間継続し、膝や肘をはじめとする全身の関節の可動域を計測、データを取りました。その結果、適切なポジショニングを継続するだけでも、固まってしまった関節がゆるみ、可動域が広がることがわかりました。さらに体圧も分散され、褥瘡の予防につながるだけでなく、関節を動かすときの痛みの軽減につながる可能性があることもわかりました。関節拘縮の予防には継続的なリハビリがとても大切ですが、患者にとって自然な姿勢に整えることや、緊張させない動作介助が必要だとわかってきました。
チーム連携が大切
関節拘縮や褥瘡を予防するためには、患者の体を日ごろケアする看護師や介護福祉士、リハビリを行う理学療法士らが連携する「チーム医療」体制が重要です。また、医療従事者が、患者がリラックスできる動作介助の技術を身につけるため、各地で定期的な研修会が行われています。国の方針で在宅介護が推進されている昨今、医療や福祉関係者のみならず、一般の人々にもこうした動作介助の技術を広めていくことが期待されています。
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