リアルなゲームキャラクターはどう作られている? 3D美術の世界

リアルなゲームキャラクターはどう作られている? 3D美術の世界

デジタルの粘土を操る

ゲームの中で動き回る3Dキャラクターは、どのように作られているのでしょうか。その制作には、「デジタルスカルプティング」という、デジタルの粘土をこねるように立体の形を作る技術が使われています。
かつての3DCGは、点を打ってマウスでつなぎ、面を作って立体を組み上げるという根気のいる作業が必要でした。そこに登場したのが「ZBrush(ズィーブラシ)」というソフトウエアです。ペンタブレットの筆圧により、画面上の粘土をへこませたり出っ張らせたりしながら、直感的に形が作れます。このソフトはゲームキャラクターの制作現場でも広く使われ、初心者でも絵を描く感覚で使えるのが大きな特徴です。

「動き出しそう」と思わせるには

ただし、ソフトを使いこなすだけではリアルなキャラクターは作れません。カギを握るのが「美術解剖学」、つまり人体の骨格や筋肉の構造に関する知識です。例えば、キャラクターが立って腕を組んでいるポーズを描くとします。多くの人は表情に力を入れがちですが、大切なのは体全体の正しいバランスです。組んでいる腕の筋肉、服で隠れているへその位置、靴の中のつま先の方向まで想像し、体の構造に沿って描かなければ、どれだけ顔が魅力的でも「本当に動きそう」という説得力は生まれません。
立体を正確にとらえて描くための練習として有効なのがデッサンです。鉛筆で描くアナログな方法に見えますが、デッサンで鍛えられる「物を見る力」が、3Dの世界でも根幹を支えます。

実際に動く造形物に?

デジタルスカルプティングで制作した3Dデータは、3Dプリンタで現実の立体物として出力できます。この技術を使い、フィギュアなどを作るだけではなく、3Dプリントした造形物の中にメカを組み込んで動かすという、アートとエンジニアリングの融合も期待されます。3Dの先端技術が、ゲームやエンターテインメントの枠を超えて、ものづくりの新しい形を切り開いています。

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先生情報 / 大学情報

大阪電気通信大学 総合情報学部 デジタルゲーム学科 デジタルゲーム専攻 ※2026年4月開設 教授 和田 真一 先生

大阪電気通信大学 総合情報学部 デジタルゲーム学科 デジタルゲーム専攻 ※2026年4月開設 教授 和田 真一 先生

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デジタルスカルプティング、美術解剖学

メッセージ

3DCGの楽しさは、頭の中にある自分だけの世界を形にできるところです。キャラクターの形や動きも、細部まで自分で作り込めます。そのためには、デッサンを通して観察力を養い、表現したいものを深く探究する姿勢が大切です。物を見る目が育つほど、あなたの表現できる世界は広がっていきます。もう一つ大切なのは、エンターテインメントを楽しむ気持ちです。ぜひたくさんのゲームや映画に触れ、感動し、心から楽しんでください。

大阪電気通信大学に関心を持ったあなたは

本学は工学を中心に建築、情報、医療技術、リハビリ、スポーツ、ゲーム、デザインなどの学科/専攻を設置している「技術系総合大学」です。在籍学生数は大学院を含めて5,939人(2025年5月1日現在)。高度なモノづくりができる「実践型教育」理念のもと、社会で実際に役立つ技術と知識修得をめざします。「3D造形先端加工センター」などの最先端設備や「キャリアセンター」によるサポート体制が就職率の良さに繋がっています。また、2つのキャンパスは京都や兵庫近辺からのアクセスの良さも魅力の一つです。