財布がなくなる日は来る? デジタル通貨で暮らす社会とは

通貨がデジタルに置き換わる未来
私たちが日常的に使っている通貨「円」が、「デジタル通貨」にすべて置き換わったら、どのような社会になるでしょうか。現在もスマートフォンを使ったキャッシュレス決済は浸透していますが、それらは民間企業が発行する電子マネーです。一方、デジタル通貨とは日本銀行のような中央銀行が発行する新しいお金です。
すでに中国では「デジタル人民元」の実証実験が進み、カンボジアやバハマなどでは導入事例もあります。世界的に通貨のデジタル化が進む中、日本で導入された場合に、社会にどのような影響を与えるのかが研究されています。
便利さの裏にある課題は
デジタル通貨にはさまざまなメリットがあります。ATMで現金を引き出す必要がなくなり、紙幣の印刷や運搬にかかるコストも削減できます。また、取引記録が残るため、税金の徴収をより適切に行いやすくなるとも言われています。海外送金や両替の手数料が安くなることも期待されます。
その一方で、誰がいつ何を買ったのかという記録が残るため、プライバシーをどう守るかが課題です。また、大規模な停電や通信障害が起きた場合の対応や、高齢者や子どもなどデジタル機器を使うのが得意でない人への配慮も欠かせません。スマートフォンを持たない人のために専用カードを活用する案も検討されており、社会にいる全員が安心して利用できる仕組みが求められています。
データは誰がどう管理?
デジタル通貨の普及によって蓄積される取引データは、社会にとって大きな価値を持つ情報になります。しかし、価値が大きいからこそ、扱う人や組織が適切に管理する仕組みが必要です。もしデータを管理する立場の人が不正を行ったらどうなるでしょうか。そこで重要になるのが、「管理する人を誰が監督するのか」という視点です。デジタル通貨を社会の中で安全に機能させるには、便利な仕組みを作るだけでなく、データを適切に扱うためのルールづくりも欠かせないのです。
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