子どものコミュニケーション能力を育てる:「訂正方略」とは?

障がいが引き起こすコミュニケーションの途絶え
聴覚障がいがあると、正確に聞き取れず、相手の言ったことが分からないことがあります。友人が言ったことがわからない時、「もう一回言って」という一言を発する必要があります。しかし、周囲の会話を自然に耳にする機会が乏しいため、言い方がわからず言えないのです。発達障がいを持つ子どもは、相手の言っていることばの意味を正確にくみ取れないことがあります。その結果、会話が続かなかったり、勝手と思われる行動をしたりすることで周囲と摩擦が生じることがあるのです。
意味がわからなければ、学校も楽しくない
不十分な聞き取りや自己流の解釈の結果、学校での学習準備や活動が周囲とずれることになります。また、友人や先生とのコミュニケーションがとれず、やりとりの楽しさを感じられず、「人と関わらなくていい」と思うようになるかもしれません。さらには、学習への興味も減り、学校に行きたがらなくなることさえ予想されます。
コミュニケーション能力を育てる必要性
コミュニケーションが最初から上手な人はいません。コミュニケーションは良い会話をモデルとし、多くの話す機会があって育っていきます。学ぶ機会を得る必要があるのです。
コミュニケーション技能の1つに「訂正方略(ていせいほうりゃく)」があります。「聞き返し」「繰り返し」「確認」の3つを使うことで、わからなくなった時にコミュニケーションを修復することができます。例えば「色鉛筆を貸して」と言われて「鉛筆」しか聞こえなかったとします。聞こえた「鉛筆?」を繰り返すのが一例です。この技を会得すると困った時に自分で尋ね解決することができるようになります。訂正方略には、コミュニケーション上の閉ざした扉を開く力があります。こういった知識を持っているのが言語聴覚士です。言語聴覚士は子どもの支えになれる、また、母語の言葉やコミュニケーションについて指導できる数少ない職種です。
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福岡国際医療福祉大学 医療学部 言語聴覚学科 教授 平島 ユイ子 先生
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