講義No.14785 看護学 教育

赤ちゃんがいる暮らしをVRでイメージ化 母性看護学の教材開発

赤ちゃんがいる暮らしをVRでイメージ化 母性看護学の教材開発

女性の妊娠・出産や子育てを支える

生育看護学は、母性看護学と小児看護学の研究を行う分野です。母性看護学は女性のライフステージに合わせた健康支援、特に妊娠・出産、赤ちゃんとの生活という大きなライフイベントを迎える女性の健康支援を考える分野です。小児看護学は子どもの成長・発達、子どもを取り巻く家族や環境を踏まえて、子どものケアについて考える分野です。
産後の女性は、産後うつ、社会的孤立、虐待など、陥りがちなさまざまなリスクがあります。このため、赤ちゃんを迎えた家族のスタートを支える生育看護学では、「産後の女性がどんな環境で子育てをするのか」という視点がとても大切です。

赤ちゃんが暮らしている家をVRで訪問

少子化の影響で、若い世代の人は赤ちゃんのいる家族と接する機会が減っています。現実で関わることができない部分を補うために、看護学生向けにメタバース(仮想空間)やVRを使った教材の開発が進められています。VR空間で赤ちゃんが暮らす様子をみることで、学生が現実にある多様な育児環境を知ることができるというメリットがあります。
母親や赤ちゃんのアバターとコミュニケーションができる仕組みも開発中です。また、没入感が高まるVRがよいか、いつでも手軽に勉強できるスマホがよいかなど、使用するデバイスの検討も進んでいます。

イメージする力が生み出す個別的な支援

産科の看護師は、産後の母親に対して育児指導・支援を行います。子育ての環境は一人一人違うため、看護師は母親からさまざまな情報を得て、その人の育児をイメージしながらいろいろな視点でアドバイスをします。どんな家・どんな部屋で過ごすのか、授乳の場所はどこか、赤ちゃんが寝たとき母親が休む場所はどこか、育児を手伝ってくれる人はいるかなど、リスクが潜んでいないかどうかチェックすることも必要です。このような個別的な指導・支援は、産後うつや虐待を防ぐことにもつながります。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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先生情報 / 大学情報

北里大学 健康科学部 看護学科 教授 鈴木 紀子 先生

北里大学健康科学部 看護学科 教授鈴木 紀子 先生

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母性看護学

先生が目指すSDGs

メッセージ

看護師は患者さんやその家族に寄り添う仕事です。看護師をめざすなら、ぜひいろいろな世代の人と話す経験を積んでください。そして、妊娠・出産をする女性や赤ちゃんのケアに興味があるなら、妊婦さんや赤ちゃん連れの家族を見かけたときに、どんな子育てをしているのか、どんなことが大変なのかを想像してみましょう。生育看護学は新しい家族の出発点を支える分野です。外に目を向けて、いろいろな人と接し、どんな家族や育児の形があるのか考えることが大切です。大学での学びもより深まるはずです。

北里大学に関心を持ったあなたは

北里大学では「なりたい、を超えていく」をコンセプトに、思い描いた将来像をも超えていけるような、社会に出てからも成長し続ける人の育成をめざしています。
また、「生命科学の総合大学」として、データを読み解き、未来の課題を見つける分野(未来工学部)、生命科学の基礎的研究を行う分野(理学部)、 動植物と環境に関する分野(獣医学部、海洋生命科学部)、人間の生命と健康に関する分野(薬学部、医学部、看護学部、医療衛生学部、健康科学部)の4つのフィールドから総合的にアプローチしています。