AIによる画像分析で、都市やスポーツの課題を解決する

AIによる画像分析で、都市やスポーツの課題を解決する

動画の情報を分析すると

さまざまなデータの収集と分析にAIが活躍するようになってきました。例えば、駅を通過する人はどちらから来てどちらへ向かっているのか、何人が通過したのか、あるいは道路上をどのタイプの車両が何台通っていったのか、カメラがとらえた動画データから、さまざまなことを分析できます。かつては人が現地でカウントするなどアナログな手法でデータを収集せざるを得ませんでしたが、AIの登場で、低コストで連続的な情報収集が可能になりました。そのほか、建設現場の安全管理や、工場内の工程管理、ダムの維持管理などでもAIによる画像分析が用いられ、人々の安全や生産性の向上など多方面で役立っています。

「どこ?」を分析する

どこの交通量が多いのか、どこに木を植えたらいいのか、整備が必要な信号はどこか、どこに広告を出せば効果があるのかなど、世界は「どこ?」であふれています。都市の犯罪の多発地がどこかがわかれば、どこで過ごせば安全かもわかります。渋滞の発生場所がわかれば、原因を特定することで渋滞の解消につながるでしょう。IoT設備や、ICTなどの技術を組み合わせて「どこ?」を詳しく見ていくと、まちのさまざまな課題を解決できる可能性が広がります。そうした取り組みの中心にあるのが「スマートシティ」です。「スマートシティ」とは、先端技術を使って都市の課題を解決し、より快適で持続可能な都市です。より高度化したスマートシティに向けて、先端技術をどのように活用するか、日々研究が進んでいます。

スポーツ選手のパフォーマンスも上がる

AIによる位置分析は、スポーツにも応用できます。サッカーの試合中にリアルタイムで選手の動きを追跡し、選手はどこにいるのか、どのようなスピードで移動したかなどを分析すると、選手それぞれのパフォーマンスを把握できます。さらに、ほかの選手との距離を測定して、チームのフォーメーションをデジタルデータで表すことも可能です。AIによって、スポーツの世界もこれからますます高度に変化していくはずです。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

※夢ナビ講義の内容に関するお問い合わせには対応しておりません。

先生情報 / 大学情報

大阪産業大学 建築・環境デザイン学部 建築・環境デザイン学科 准教授 姜 文渊 先生

大阪産業大学建築・環境デザイン学部 建築・環境デザイン学科 准教授姜 文渊 先生

興味が湧いてきたら、この学問がオススメ!

空間情報学

メッセージ

あなたの身近には、どのようなスマート技術があるでしょうか。スマートスピーカーでの音声操作、スマートウォッチでの睡眠時間の計測、自動運転バスなど、身の回りの技術を観察してみましょう。また、あなたの地元にはどんな課題があり、その課題解決のために、どんなアプローチが可能でしょうか。建築・環境デザイン学部は、建築や土木など、都市空間に関わる幅広い分野の勉強や研究ができる学部です。よりよい未来を創造したい、自分の地元の課題を情報処理技術で解決してみたいなら、ぜひ建築・環境デザイン学部に来てください。

大阪産業大学に関心を持ったあなたは

大阪産業大学 建築・環境デザイン学部・学科は、もの・建築・環境・空間・自然・都市に関連する幅広いデザイン分野を学べる学部・学科です。この学科では、人々の快適さや機能性を高めるデザインを通じて、社会に貢献するプロフェッショナルを育成しています。
1年次には各コースの基礎やデザインの意義、問題点を学び、2年次以降に専門分野を選択します。どのコースを選んでも建築士受験資格が得られるほか、コースによっては理科・工業教員免許の取得も可能で、将来の職業に合わせたスキルを効率的に習得できます。