ストレスは悪者か!? 身心の科学とメンタルトレーニング

ストレスは悪者か!? 身心の科学とメンタルトレーニング

ストレスは悪者か!? -身体と心の関係-

ストレス反応というと、「体に悪いもの」「できれば経験したくないもの」と思われがちです。しかし、身体の仕組みから見ると、ストレス反応は本来、生きるために必要な働きということがわかります。動物が命の危険に直面したとき、すぐに「逃げる」か「闘う」かを選び、行動しなければなりません。その際に体内に分泌されるホルモンがコルチゾールです。コルチゾールの分泌は、心拍数を高め、心身を目覚めさせることで、危機に対応できる状態をつくります。ストレス反応は単なる悪者ではなく、人が生き延びるための「身体の知恵」なのです。

唾液でわかる!? あなたの“こころ”

ストレス反応は本来、環境への適応を助け、生きる力を高める働きがあります。しかし強いストレスが長く続くと、心身の機能が乱れることもあります。コルチゾールは、記憶や感情に関わる脳の部位とも関係しており、異常分泌が生じることで集中力の低下や感情のコントロールの難しさにつながる可能性があります。だからこそ、心理面だけでなく身体反応も測ることが大切です。コルチゾールは唾液から簡単に測定ができ、客観的な指標としてストレス状態を多角的に理解する手がかりになります。

「休養も練習のうち」はホント?

最近の研究では、慢性的なストレスによるパフォーマンス低下や心身の不調の背景には、ストレスそのものよりも「リカバリー(回復)」不足が関係していると注目されています。スポーツ心理学では、身体だけでなく心の回復も重要だと考えられています。友人と楽しく話すことや、練習の課題を整理して目標を立てることも大切な回復です。意識的に回復を取り入れ、ストレスとのバランスを保つことが、より良いパフォーマンスにつながります。「休養も練習のうち」は科学的にも支持されている考え方なのです。

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先生情報 / 大学情報

金沢星稜大学 人間科学部 スポーツ学科 講師 門岡 晋 先生

金沢星稜大学 人間科学部 スポーツ学科 講師 門岡 晋 先生

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スポーツ心理学、ストレス科学

メッセージ

「ストレスは人生のスパイスである」とは、ストレス学説を提唱したハンス・セリエ博士の言葉です。挑戦を続けていれば、ストレスが生まれるのは自然なことです。大切なのは、ストレスを悪いものと決めつけるのではなく、どう向き合い、どう付き合っていくかを考えることです。体の中でコルチゾールなどが分泌されるのは意味のある、必要な反応です。この研究では、身体と心の関係を知り、休養やリカバリーを取り入れながら、自分のメンタルを強化する方法を模索しています。興味があれば、ぜひ一緒に学びましょう。

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