居住地による進学格差

居住地によって「あたりまえ」は変わる
この講義を読んでいる高校生の多くは、大学進学を考えていることでしょう。それでは、大学に進学することは「あたりまえ」のことでしょうか? 実は、大学進学率は住んでいる場所によって大きく変わります。「地元の友だちのほとんどが大学に進学する」地域がある一方、「親も子も、大学進学を考えている人が少数派」という地域も存在します。生まれ育つ場所により人生が大きく変わってしまう可能性がある、つまり居住地格差があるのです。住んでいる場所の影響に着目するのは、さまざまなテーマを扱う都市社会学という分野の中でも、最近注目されてきているトピックです。
住む場所で変わる大学進学率
居住地の影響は、さまざまな地理的スケールで現れます。例えば、住んでいる都道府県によって大学の選択肢は大きく異なります。地方の県だと、そもそも入学枠が少なく、また選べる学科も減少する一方、大都市部ではさまざまな選択肢があります。データを見ると、この大学へのアクセスのしやすさの違いが、居住する都道府県による大学進学格差を生んでいます。また、子どもが普段接触する自宅の近所の人々の影響も、大学進学の格差を生む原因であることがわかっています。大学進学をあたりまえとするエリアでは、保護者や学校による受験勉強へのたき付け姿勢も強く、このようなエリアでは大学進学率が上昇します。大学を受験し、進学することは、実は住んでいる場所の影響を多分に受けているのです。
社会学的想像力を持つこと
居住地格差以外にも、都市社会学で扱うテーマは多岐に渡り、都市で起こる出来事や都市での生活全般を扱います。都市社会学を学ぶ上で大事なことは、さまざまな機会(チャンス)を享受できる層ばかりではないと頭に入れておくことです。大学進学が当然だと思えるのは、そう認識できる地域に暮らせているからという側面が少なからずあるでしょう。それはすべての同年代が享受できるものではありません。データを見ることで「あたりまえ」を問い直すことが大切なのです。
※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。
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