人間とAIの協働による未来の商品開発

人間とAIの協働による未来の商品開発

現代の商品開発における課題

商品の寿命である商品ライフサイクルが短期化する現代では、企業が継続的に新商品を生み出す重要性が高まっています。一方で、次々に商品開発に取り組む中で、現場では商品開発にかかる予算や時間などのリソース不足が発生しています。その結果、企画の質を十分に高められないまま次の工程へ進むことになったり、「本当に売れるのか」という受容性の検証にも注力しにくいというのが実情です。

AIが支援する商品開発

商品開発の担当者たちも効率化のためにAIなどの技術を活用してはいますが、本業に取り組みながら、新たな技術も取り入れていく活動は非常に難易度が高く、十分に技術を生かしきれていません。
この課題に対し、AIを活用して商品開発の担当者を支援する仕組みが研究されています。商品開発の担当者が開発したい商品のカテゴリーやターゲットを整理してインプットすると、既存の顧客や生活者のデータ、成功事例やトレンドなどを掛け合わせて、生成AIが100以上ものアイデアや代表的なターゲット像を提示できるサービスも開発されています。従来は数カ月以上かかっていた商品企画を、1カ月以内にまで短縮できる可能性を秘めています。

人間とAIの協働

もちろんAIに任せきりにするのではなく、AIが提示したアイデアを人間が磨き上げていくことも重要です。生成AIは、既存の情報をもとに価値のある情報を再構成する存在なので、未来の兆しやデータ化されていないことは人間の洞察によって見えてくることも多いです。人間とAIの協働によって、革新的な価値を創出するためのプロセスを探求する必要があります。
AIの進歩は商品開発の活動を変容させるだけでなく、人間の消費行動そのものにも影響を及ぼす可能性があります。AIが提案した商品を、AIが判断して購入するというような未来が現実味を帯びてくると、「人間の幸せや楽しみとは何か」という問いも浮かび上がってくるでしょう。AIと人間の協働を考える研究とは、人間の価値観を問い直す営みでもあるのです。

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明星大学 経営学部 経営学科 教授 伊藤 智久 先生

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メッセージ

やりたいことが見つかっていない場合は、まだ出会っていないだけかもしれません。情報を集めたり、人に会いに行ったりするなど、行動してみましょう。特に意識して欲しいことは、一次情報を取りに行くことです。ネットの情報だけで判断することなく、実際に現地に足を運び、体験をすることで、言葉やデータになりにくい情報を感じ取ってみてください。そして、やりたいことが見つかったら、小さく挑戦してみてください。うまくいかなくても、それは失敗ではなく学びです。挑戦を積み重ねて、未来を切り開いていきましょう。

先生への質問

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