その取り組みは本当に必要? 社会と福祉のあり方を考える

その取り組みは本当に必要? 社会と福祉のあり方を考える

その支援は本当に役に立っているのか?

障害がある人や困っている人を支える制度や取り組みを「社会福祉」と言います。その具体的な取り組みは「プログラム」と呼ばれますが、それが本当に役に立っているのかを確かめることは簡単ではありません。そこで用いられるのが「プログラム評価」という方法です。プログラム評価では、その取り組みが本当に必要だったのか、計画は適切だったのか、きちんと実施されたのか、効果があったのか、費用に見合っているのかといった点を検討します。こうした視点から支援を見直すことで、より良いあり方を考えることができます。

効果があるとされていたが本当か?

例えばアメリカでは、少年院に入った子どもたちを刑務所に連れて行き、反省を促す更生プログラムが行われていました。一見すると効果がありそうに見えますが、評価を行うと、実際にはそのプログラムに参加しなかった子どもたちの方が再犯率が低いことが分かりました。このように、効果があると思われていた取り組みでも、実際にはそうではない場合があります。プログラム評価は、そうした思い込みや見かけの効果を検証し、より適切な支援へと改善していくための方法です。

なぜその支援が必要になったのか?

日本では、経済的な困難や家庭環境の問題などにより、食事や居場所を必要とする子どもたちのために「子ども食堂」が増えています。こうした取り組みがどれだけ役に立っているのかを評価することも重要ですが、それと同時に、なぜそのような支援が必要とされる社会になっているのかを考えることも欠かせません。プログラム評価は、個々の取り組みの効果を測るだけでなく、社会の中にある課題やその背景に目を向けるきっかけにもなります。支援を通して、社会そのもののあり方を問い直していくことが求められています。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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先生情報 / 大学情報

日本社会事業大学 社会福祉学部 ソーシャルワーク学科 准教授 新藤 健太 先生

日本社会事業大学 社会福祉学部 ソーシャルワーク学科 准教授 新藤 健太 先生

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社会福祉学、ソーシャルワーク

先生が目指すSDGs

メッセージ

「対話」とは、人の意見を聞きながら、自分の考えを問い直していくことだと考えています。大学は、教員や同じ志をもつ仲間と、日常的にそうした対話を重ねることができる場です。話すことが苦手でも、まずは耳を傾けるだけでも構いません。対話を重ねる中で、自分の見方や考え方が少しずつ変わっていきます。そして、その変化は、自分の周りの人との関係や、社会の見え方にも影響していきます。そうした積み重ねが、生きづらさを生み出している社会のあり方を考え直すことにもつながっていくのではないでしょうか。

先生への質問

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日本社会事業大学は、日本初の福祉専門大学として社会福祉教育を牽引してきた歴史ある大学です。2026年に創立80周年を迎え、福祉分野に特化した教育・研究を一貫して続けてきました。社会福祉学を中心に、子ども家庭支援・医療・地域、高齢者福祉など専門領域を深く学べる体制が整っています。実践的な現場教育を通じて「福祉のリーダー」を養成し、少人数教育ならではの手厚い国家試験対策・就職支援サポートを提供し、社会で活躍できる福祉専門職を育成しています。