孤独や孤立のない地域づくり

孤独や孤立のない地域づくり

孤独や孤立をなくしていくために

地域社会には、さまざまな生きづらさを抱えた人が暮らしています。人が孤独や孤立を感じるのは、自分を理解してくれる人がいなかったり、安心して過ごせる居場所がなかったりするときです。そのため地域では、さまざまな居場所活動が行われていますが、そうした所に行けない人もいます。そこでソーシャルワーカーのような支援者が地域の居場所につないだり、新たな居場所を作ることが求められます。孤独や孤立をなくしていくためには、個々に向き合い、地域とつないでいくことが重要です。

コミュニティソーシャルワーカーの役割

現在の日本では、生活ニーズの多様化により、制度の狭間の問題など個々の生活に応じた対応が求められ、専門職と地域住民の連携が重要な課題となっています。しかし、自治会やボランティア団体など地域活動の担い手も高齢化や減少といった問題が生じています。
そこで先駆的な地域では「コミュニティソーシャルワーカー(地域福祉コーディネーター)」を配置して、制度の枠に縛られずに一人一人の生活に向き合い、さらには地域活動を支援することにより、地域の人々とともに生活を支えていく取り組みを進めています。孤独や孤立のない社会、差別や排除のない社会に向かうためにもコミュニティソーシャルワーカーが担う役割の重要性は高まっています。

孤立していた人も地域活動の担い手に

全国各地で孤独や孤立をなくすために、さまざまな活動が行われています。大切なことは、支援を受けるだけでなく、個々の人が有する力を生かせる場につながっていくことです。例えば、ある地域では対人関係が苦手でもPC作業やイラストが得意な人には、地域活動団体のWebサイトやチラシを作ってもらったり、これまで地域とのつながりがなかった知的障害の人が楽器が得意だっため、地域行事で演奏してもらって一緒に歌うというような実践も行われています。一人一人の力を生かせる場を広げることによって、孤独や孤立をなくしていける可能性が見えてきています。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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日本社会事業大学 社会福祉学部 共生社会デザイン学科 教授 菱沼 幹男 先生

日本社会事業大学 社会福祉学部 共生社会デザイン学科 教授 菱沼 幹男 先生

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地域福祉学

先生が目指すSDGs

メッセージ

「視るべきものを視よ」。これは現代社会において、誰が苦しい状況におかれているのか、それにしっかりと向き合って社会福祉実践を行っていくことの大切さを訴える言葉です。そのためにも、さまざまな人の話を聴いたり、本を読んだりしましょう。あなたの周囲にどんな人がいるのか、あなたの住む地域でどんなことが行われているのかにも目を向け、足を運びましょう。学生時代は人生の中で、学びを中心に過ごせる貴重な時期です。自分の視野を広げることによって、視るべきものが視えてきます。

先生への質問

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日本社会事業大学は、日本初の福祉専門大学として社会福祉教育を牽引してきた歴史ある大学です。2026年に創立80周年を迎え、福祉分野に特化した教育・研究を一貫して続けてきました。社会福祉学を中心に、子ども家庭支援・医療・地域、高齢者福祉など専門領域を深く学べる体制が整っています。実践的な現場教育を通じて「福祉のリーダー」を養成し、少人数教育ならではの手厚い国家試験対策・就職支援サポートを提供し、社会で活躍できる福祉専門職を育成しています。