ハリーと共に英語も育つ! 数値が証明する「ちょうどよい難しさ」

ハリーと英語が共に成長
『ハリー・ポッター』は主人公が11歳から成長していく物語です。実は原書では、その歩みに合わせるように英語も少しずつ難しくなっています。大量の文章をコンピュータで分析したところ、語彙(ごい)の豊かさを示す指標は第1巻から最終巻にかけて約20%上昇し、3音節以上の長い単語の割合は約2倍に増えていました。読みやすさの指数も変化しており、第1巻は中学生レベル、シリーズ後半では高校後期から大学入学レベルに相当することが確認されました。読者は物語を楽しみながら、知らないうちにボキャブラリーと、長く複雑な文章を読む力が育まれるのです。
難しすぎないから続けられる
興味深いのは、どの巻でも最もよく使われる基本的なボキャブラリーの割合が約83~85%で安定している点です。物語を支える土台の言葉は変わらず、その上に少しずつ難しい単語や複雑な文が積み重なる構造になっています。だからこそ「読める」という安心感を保ちながら、自然にレベルアップできるのです。難しいボキャブラリーも第1巻の0.4%から後半では1%台へと着実に増加しています。1~3巻は中級学習者に、後半は上級学習者に適した「ちょうどよい難しさ」であることが、感覚ではなくデータで裏づけられています。
自然に引き出される学習効果
段階的な難易度で進む『ハリー・ポッター』は、英語教材としてとても優れています。例えば、まず担当の章を読んでくることが宿題に出されるとします。ちょうどよい難しさの英語だから、学生は無理なく読み進められます。授業ではペアやグループで内容を英語で話し合い、そのコミュニケーションを授業の中心とすれば、教師が一方的に話すのではなく、学生が主役となって英語を使う場が自然に生まれます。競争形式のアクティビティや、アプリを活用した自習など、楽しさと学びを結びつけたさまざまな工夫が取り入れられたりもします。物語の魅力と段階的な難易度が、学習効果を自然に引き出すのです。
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