友だちって何? 実は人によって異なる友だちの定義と価値観

成人10人中3人は「友だちがいない」
「友だちはいる方が良い」という一定の価値観がありますが、調査してみると「友だちがいません」と回答する大学生がほとんどいない一方で、30~60代の30%程度は「友だちがいない」という結果が出ています。また「友だち」の定義は人によって異なる上、同じ人の中でも歳を重ねることで価値観は変化していきます。この定義の差異が、友だちづくりや友だちとの関係維持の難易度を上げている一面もあるでしょう。
友だちは量より質
従来の友人関係の研究には「なるべくいろいろな人とつながっていることがプラスになる」という前提がありました。しかし実際は、友だちの数はその人の幸福感に影響せず、質の方が大事だとわかっています。質の良い友だちとは、自分のことを理解してくれていて、その人の幸せを願いたいと思える関係を築けている相手のことです。そうした友だちは本音を話すことができ、時には耳の痛いことも言ってくれるでしょう。
孤立や孤独と無縁な社会をつくる
近年の日本にはいろいろな母国の人が住んでおり、海外で活躍する日本人も増えました。昔よりも他国の人とつながる可能性が高くなった中、日本人同士ではないからこそのつながり方が求められることもあるでしょう。そこで成人期の友人関係の研究では、あらゆる国で友だちに関するデータを集め、世界とつながりながら生きていく次世代の人たちのコミュニケーション術のヒントにしようとしています。
友だちがいない成人の多くは、小さい頃から友だちがゼロだったわけではありません。何かのきっかけがあって、友だちとのつながりがなくなっていきました。つまり友だちが減っていったプロセスがわかれば、予防的なアプローチができるはずです。加えて、新たに友だちをつくりやすい環境を用意できれば、新たな友だちづくりを支援できるでしょう。それらが一人一人の孤立や孤独を予防することになれば、現代を生きる日本人の幸せにつながると期待されます。
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