スポーツを強くする科学の力

スポーツ活動中の負荷を見える化する
スポーツでより高い力を発揮するには、身体にどのような負荷をかけるかが重要です。近年は、GPSやウェアラブルセンサをはじめとする各種測定機器を用いて、走行距離やスピード、ジャンプ回数などを測定し、練習や試合で身体にかかる負荷を数値として把握できるようになりました。さらに、心拍数などの生理的反応や、疲労感・きつさといった心理的反応を通して、その負荷に対する身体の応答も確認できます。こうしたデータを活用することで、選手の状態に合わせた練習方法や体づくりを考える研究が行われています。
成長期選手の負荷を考える
子どもは大人と同じトレーニングをしても、同じように成果が現れるとは限りません。成長期の子どもは体格や運動能力の変化が大きく、同じ年齢でも成長の速さには個人差があります。そのため、成長の状況に応じてトレーニング内容を調整することが求められます。ある研究によると、小学校高学年から中学生のバスケットボール選手では、5人に1人が膝の成長痛を抱えながら競技を続けていました。こうしたスポーツ障害を予防し、競技力を高めるためのトレーニング法が検証されています。成長の個人差を理解することは、将来の伸びしろを引き出す鍵になります。
子どもに合った体づくり
けがは、主に過剰な力と誤った姿勢や動作が重なることで起こります。バスケットボールの試合では、膝の靱帯(じんたい)が切れてしまうほど大きな力がかかる場面は何度もあります。しかし、安全な姿勢を保つ能力や、筋力を高めることが、けがを予防することにつながります。
子どもたちが健康にスポーツを長く楽しむためには、成長段階や体力レベルに応じて、一人ひとりに合ったトレーニングを行うことが重要です。そうした方法を科学的に明らかにすることで、ジュニアアスリートの健全な成長を促し、スポーツパフォーマンス向上の可能性を広げることにつながります。
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