有害物質を見逃さない! 適切な処分方法を探る

禁止された化合物
身近な道具にはさまざまな化合物が使われ、それによって便利な機能を得ています。しかし人体や環境への悪影響が後からわかったものもあります。例えば、爆発的な火災に対処するときに使われる泡消火薬剤に含まれていたPFOSやPFOAです。これらは有機フッ素化合物(PFAS)というグループに属しており、2000年代に入ってから有害性等の懸念から、世界的に使用や製造が禁止されました。
適切な処分方法は?
現在はPFOSやPFOAを用いた新たな製品は作られていませんが、禁止される以前に製造されたものは、適切な処分が必要です。主な処分手段は焼却ですが、焼却により本当にPFOAなどを完全に分解して無害化できているか確かめようと、検証が行われています。
実験では、環境省が定めている基準「850℃以上で2秒以上」に沿った状態と、それよりも低温域や高温域で、化合物の様子を分析します。すると850℃以上であればPFOAやそれよりも炭素数の多い化合物を99.999%分解して無害化できることがわかりました。850℃よりも低温域の場合は、完全には分解されず、別のPFASが副生成されました。
有害物質を出さないために
PFASに分類される化合物は「連なる炭素数が違うだけ」など似た構造をしているものが多く、分解が中途半端だったときに別の化合物が生まれることがあります。例えば炭素が8つつながっていた化合物が途中で切り離されて、8つより少ない化合物が生まれる、などです。こうして副生成された化合物に、有害なものが含まれているケースもありました。これを防ぐためには「850℃以上で2秒以上」という条件をきちんと守ることが重要です。
PFASはすべてが有害というわけではありません。無害なフッ素ポリマーはフライパンのような身近な道具にも広く使われています。ただし、焼却しきれないと前述のように別の有害物質が生まれる可能性があります。注意すべき副生成物や適切な処分方法を探る研究は、道具を安心して使うことにつながるのです。
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