加齢変化? 認知症? 統合失調症? 症状を見極める看護とは

誰にでも起こる加齢変化
年をとると、体や心の働きは少しずつ変わります。これを加齢変化といいます。例えば、体力が落ちて動きが遅くなったり、考える速さがゆっくりになって、一度に多くのことを理解するのが難しくなることがあります。しかし経験が増えることで、人としての深みは増していきます。
変化の進み方は人によって違います。特に、もの忘れは認知症と見分けがつきにくい場合もあります。また最近では、統合失調症の人の高齢化により、認知症が重なるケースもあり、原因の見分けが難しく、研究が進められています。
同じ症状でも接し方は異なる
統合失調症の人が高齢になると、今出ている症状が認知症によるものなのか、もともとの統合失調症によるものなのか、判断が難しくなることがあります。これは、どちらの病気にも妄想や幻覚といった共通した症状が見られるためです。例えば認知症では、身近な出来事に関連した具体的で現実に近い内容が多いのに対し、統合失調症では、抽象的で独自の意味づけが強く、一貫した内容になりやすいという特徴があります。そのため、どのように接すれば対象者が安心して過ごせるのかは異なり、よりよい看護を行うためには、症状を丁寧に観察し、原因をしっかり見極めることが大切です。
患者観察の指標を作成
認知症や精神看護を専門とする看護師に、高齢の統合失調症の人の看護についてインタビュー調査を行い、どのような点に注目して観察し、どのように支援方法を決めているのかを詳しく調べる研究が進められています。まだ始まったばかりですが、今後はアンケート調査も予定され、多くの看護師の意見を集めて、観察のポイントを整理した指標をつくる計画です。こうした研究により、症状の見極めがしやすくなり、より質の高い看護の提供につながります。看護師の負担や不安の軽減にもつながり、安心して働ける環境づくりや、高齢者がより安心して過ごせる社会の実現にも役立つことが期待されています。
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創価大学 看護学部 講師 鈴木 智子 先生
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